『鬼滅の刃』5つ子の”黒髪“産屋敷輝利哉とは 白髪から「ビンタ」される!?
吾峠呼世晴先生による漫画(マンガ)『鬼滅の刃(きめつのやいば)』(ジャンプコミックス/集英社)に登場する、産屋敷輝利哉(うぶやしき・きりや)について解説します。※本記事は物語の結末に関する記述がありますのでご注意下さい。
- ネタばれ注意
『鬼滅の刃』産屋敷輝利哉とは
産屋敷輝利哉は、代々鬼殺隊を率いる一族・産屋敷家の長男です。初登場は、単行本1巻6話。「最終選別」に向かう炭治郎たちの案内役として登場しました。
この時の輝利哉は、女の子の姿をしています。おかっぱの髪に藤の花を飾り、少女の和服に提灯を持っていました。単行本におまけページで「男の子らしい」と発表された時、ファンから驚かれました。
輝利哉が女装していた理由は、男子は病弱のため13歳までは少女として育てる産屋敷家のしきたりに従っているためです。
父は産屋敷耀哉(うぶやしき・かがや)、母は産屋敷あまね(うぶやしき・あまね)。五つ子のひとりで、姉妹にくいな・かなた・にちか・ひなきの4人がいます。
産屋敷輝利哉の声優
悠木碧(ゆうき・あおい)さんは、1992年3月27日、千葉県で生まれます。4歳から芸能活動を開始し、子役としてバラエティ番組『あっぱれさんま大先生』(フジテレビ系)にも出演した経歴があります。
声優としては2003年にデビューし、高校に入学してから活発に活動します。2008年、アニメ『紅』のヒロイン、九鳳院紫役を演じて人気声優となります。
なかでもアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』では主人公・鹿目まどか役を務め、おびえる少女が決意を固め運命に立ち向かう姿を演じきりました。同作により、19歳で「第6回声優アワード」主演女優賞を受賞しています。
ほか、アニメ『戦姫絶唱シンフォギア』や『ヒーリングっど♥プリキュア』といった人気シリーズの主役を演じ、女優声優として欠かせない存在になりました。

声優・悠木碧のキャラ3選 『蜘蛛ですが、何か?』の一人芝居で圧倒的実力を見せる
2021年1月放送開始(2021冬アニメ)の『蜘蛛ですが、何か?』の「私」役で圧倒的実力を見せる声優・悠木碧さん。これまで演じてきたたくさんのキャラクターのなかで、演技力が際立つものを3作ピックアップしました。
産屋敷輝利哉、鬼殺隊当主に
上弦の陸・堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)が炭治郎たちに倒された後、産屋敷耀哉の病状は悪化。柱たちに会えないほど衰弱します。
そんな耀哉は、禰豆子が太陽を克服し、鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)から狙われる危機を利用しました。自分と妻・あまね、そして娘のにちかとひなきを囮にして鬼舞辻無惨をおびき寄せ、自分たちもろとも爆破。無惨にダメージを与え、死亡します。
父の死により、輝利哉は8歳で産屋敷家の98代目当主になりました。愈史郎(ゆしろう)の血鬼術・紙眼(しがん)で作られた札を額に張り、鎹鴉(かすがいがらす)や他の隊士からの視覚を共有して陣頭指揮を執ります。
禰豆子が目覚め、突然走っていったと知らされた時には動揺しましたが、父・耀哉の声を聞いて冷静になっています。
父の「禰豆子は好きにさせなさい」という言葉に、輝利哉は泣きながら言います。
「父上が好きにさせろと言ってるんだ……」
産屋敷輝利哉の「ビンタ」シーン
無限城に引きずり込まれた鬼殺隊士たちは、鳴女(なきめ)の術により分断されます。上弦の鬼を撃破しますが、柱たちの命も失われてしまいました。計画では珠世(たまよ)が無惨の回復を止めている間に、柱たちを向かわせる予定でしたが、間に合いません。蘇った無惨に立ち向かった一般隊士たちは喰われ、回復のためのエサにされます。
最悪の状況で指揮を執らなくてはならない重圧に、輝利哉は呆然となりました。
「間に合わなかった
僕のせいだ僕が采配をしくじった
そのせいで大勢の人が虐殺される
みんなが何百年も今日この日のために
無惨を倒すためにしてきたことが全て
何もかも僕のせいで無駄に…」
焦りのあまり、輝利哉は自責の念にとらわれ、ほかの考えが浮かびません。くいなは輝利哉の頬を叩きます。
「しっかりなさいませお館様!!
早く次の御指示を!!
戦いはまだ終わっていません!!」
くいなの叱咤で、輝利哉は自分を取り戻します。「お館様」と呼ばれ、父や祖父、代々の当主たちが同じ責任を耐えてきたことを思い出しました。輝利哉はかなたとくいなに礼を言い、指示を出し始めました。
まだ8歳で、両親と姉妹を失ったばかりの輝利哉が背負うには重すぎる苦しみです。それでも戦わなくてはならない輝利哉や姉妹たちの姿に、多くの読者が胸を打たれました。
産屋敷輝利哉のその後
輝利哉の指示と炭治郎や柱たちの戦いにより、無惨は地上に引きずりだされました。猛攻撃を受け、ついに無惨に朝の光が浴びせられます。
しかし、それでも無惨は巨大な赤子の姿になって逃げようとしました。日陰に入らせまいと、輝利哉は隊士たちに本棚を落とさせたり、自動車で特攻させたりします。隠たちまで攻撃に参加し、ついに無惨は太陽に焼かれて滅びました。
その後、輝利哉は生き残った柱を集め、最後の柱合会議を開きます。そこで、鬼殺隊の解散を宣言しました。長い間命を賭け戦った柱たちに、輝利哉とかなた・くいなが頭を下げました。
「産屋敷家一族一同
心より感謝申し上げます」
残った柱たちは「礼など必要御座いません」「輝利哉様が立派に務めを果たされたこと 御父上含め産屋敷家御先祖の皆様も 誇りに思っておられることでしょう」と返します。その言葉に、輝利哉は年相応の顔で泣き崩れました。
そして月日が経ち、炭治郎たちの子孫が平和な世の中で生活する時代へ変わります。ビルが建ち、車が走る世界のテレビに「日本最高齢を記録した産屋敷さん」が映っていました。
黒いおかっぱも髪が3本だけになりましたが、画家になった愈史郎とは友達だそうです。
産屋敷家の人々は、一族から無惨という鬼を出したため30歳まで生きられない呪いにかかっています。無惨が滅んだ後、輝利哉は産屋敷家も滅びてしまうのでは、と考えていましたが、30歳を過ぎたころ呪いが本当に解けたと分かって泣き崩れています。
産屋敷輝利哉に関連するキャラクター
※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記
(マグミクス編集部)