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『鬼滅の刃』鬼殺隊への“入隊理由”が変わっているキャラたち サイコロステーキ先輩は?

組織に所属するためには志望動機が必要です。『鬼滅の刃』の鬼殺隊もまた例外ではありません。「家族を鬼に殺められた敵討ち」といったような決死の覚悟を胸にしている隊員も少なくない一方、なかには「え、そんな理由で?」と驚くようなキャラクターも。入隊理由から『鬼滅』キャラたちを掘り下げます。

鬼殺隊への入隊理由にこそ「キャラの全て」が詰まっている!

『鬼滅の刃』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
『鬼滅の刃』キービジュアル (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

『鬼滅の刃』に登場する「鬼殺隊」。鬼を狩り、人間を護るための政府非公認組織です。隊員たちの入隊理由は家族が鬼に殺されたことが一因となっている場合も多く、主人公・炭治郎もそのひとりです。揺るぎない覚悟がなければ過酷な修練、決死の戦闘は到底耐え得るものではありません。

 では逆にそれ以外の理由で入隊した人たちは、なぜわざわざ危険極まりない「鬼殺隊」の門扉を叩いたのでしょうか。本稿では鬼殺隊の入隊理由から、一癖も二癖もある『鬼滅の刃』キャラクターの魅力に迫ってみたいと思います。

※この記事では、まだアニメ化されていない内容の記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

●我妻善逸は「借金の肩代わりしてくれたじいちゃんが“育手”」だったから!

 今や女性人気抜群の我妻善逸(CV:下野紘)。こちらの世界で人気でも、彼の住まう『鬼滅の刃』の世界にその声は届いておらず、全くモテません。そんな善逸の入隊理由もまた実に彼らしいもので、惚れた女性に貢いだがゆえに生じた借金を肩代わりしてくれた恩人がたまたま“育手”だっただけで、彼には剣士になるつもりなど毛頭ありませんでした。揚げ句「最終選別で死ねると思ったのにさ!」と熱弁をふるう始末です。主要キャラの中ではもっとも“不本意”で鬼殺隊に入った男かもしれません。

●嘴平伊之助は…「強い者と出会う」ためか?

 野生児である嘴平伊之助(CV:松岡禎丞)は“育手”を介さずに鬼殺隊に入った稀有な経歴の持ち主。そもそも彼はどこまで鬼殺隊への入隊に対し自覚的だったのでしょうか。作中ではたまたま遭遇した鬼殺隊員と力比べをして刀を奪ったのち、最終選別の情報を得たというエピソードが描かれています。まさに猪突猛進。極めて純粋な強さへの憧憬が彼を衝き動かした、と言えるでしょう。

●恋柱・甘露寺蜜璃は「添い遂げる殿方を見つけるため」

 甘露寺蜜璃(CV:花澤香菜)にも家族が鬼に殺されたような凄惨な過去はありません。彼女が鬼殺隊に入った理由は「添い遂げる殿方を見つけるためなの(キャーッ!)」です。恋柱として完璧な理由ですが、少しだけ解説を。常人の8倍はある筋肉密度とそれに伴う食事量に日頃より苛まれていた彼女。お見合いでは「君と結婚できるのなんて熊か猪か牛くらい」と辛辣な言葉を吐かれて破談。恋愛に対しトラウマを抱えることになります。そんな彼女にとって鬼殺隊は自分と釣り合う殿方と巡り会うに相応しい職場だったのです。また果たして彼女の目的は達成できたのか……気になった方はぜひ原作コミックス、またはアニメの続編をお待ちください。

●サイコロステーキ先輩は…「安全に出世したい」でよいのか?

 アニメ版ではたった40秒の出番であったにも関わらず強烈なインパクトを残したサイコロステーキ先輩(CV:坂泰斗)。その後も彼の追加情報は少なく、未だに名前も明かされず、『公式ファンブック-鬼殺隊見聞録-』では「累に刻まれた剣士」と表記されています。また、アニメ版の字幕でも単に「鬼殺隊員」と表示されました。まさに、モブキャラの鑑です。そんな彼が生前に遺したわずかな言葉から推察するに入隊理由は「安全に出世したい」がため、ということになるでしょうか。「安全」という概念を持ち合わせていながら、なぜ鬼殺隊を選択したのか……ますます謎な男です。

 他にも「強く生まれた者の責務」を全うすべく入隊した煉獄杏寿郎さんなど、やはり鬼殺隊の入隊理由にはそのキャラクターの個性を端的に表していると言えそうです。もしみなさんが鬼殺隊に入るとしたら、どんな覚悟を決めて臨むでしょうか?

(片野)