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主人公が敗北して終わるマンガ・特撮作品。衝撃的な展開はずっと記憶に残る…?

少年マンガに登場する主人公には大体“バトル”がつきものですが、最後は必ず主人公が勝って終わる……といった作品ばかりではありません。多くの作品が勝利エンドで幕を下ろしているものの、なかには主人公が敗北して終わる作品も少なくありません。そこで今回は、衝撃的な主人公の「敗北エンド」に注目します。

主人公が必ず勝つとは限らない…?

『DEATH NOTE』文庫版第1巻(集英社)
『DEATH NOTE』文庫版第1巻(集英社)

 少年マンガなどで王道のラストといえば、壮絶な戦いの末に主人公が勝利を収める……という展開が多いかと思います。しかし、主人公が必ず勝つ保障はどこにもなく、なかには主人公の「敗北エンド」で終わる作品も少なくありません。

※この記事では、作品の結末に関わる記述があります。

 たとえば、藤原竜也さん主演の実写映画が話題となった『DEATH NOTE』も、物語の最後に主人公が衝撃的な敗北を迎えた作品です。“ノートに名前を書かれた人間は死ぬ”といわれるデスノートを手にした高校生・夜神月(やがみらいと)は、「新世界の神」になるべく凶悪犯の粛清を開始します。

 夜神月はデスノートを使った策略を巡らせ、一時は彼を追い詰めた探偵「L」を葬ることに成功しますが、結局彼に待っていた運命は、新世界の神ではなく“死”でした。最後は、これまで多くの死を与えてきたデスノートによって、自分自身が裁かれました。

『DEATH NOTE』と同じ「週刊少年ジャンプ」では、バスケットボールマンガの金字塔『SLAM DUNK』も、最後は“ボロ負け”という意外な結末を迎えています。というのも、湘北高校はインターハイ2回戦で山王工業高校との死闘に全力を尽くした後、続く3回戦の対戦相手・愛和学院に「ウソのようなぼろ負け」を喫します。ラストは、リハビリ生活を送る桜木花道の「天才ですから」というひと言で幕を下ろします。

 衝撃的な結末という意味では、『ジョジョの奇妙な冒険 PART6 ストーンオーシャン』の最終話も負けていません。同作の主人公は空条承太郎の娘・空条徐倫で、彼女の父親である承太郎は第3部の主人公です。第3部・第6部の主人公が揃っているにも関わらず、物語終盤ではラスボス・プッチ神父に敗北するという結末が描かれます。

「敗北エンド」は少年マンガに限らず、特撮作品にもたびたび見られます。たとえば、つるの剛士さんが主演を務めた『ウルトラマンダイナ』のラストは、主人公アスカ・シンが突如発生した時空の歪みに飲み込まれて消滅するという結末です。須賀貴匡さん主演の『仮面ライダー龍騎』に至っては、最終決戦を目前に主人公・城戸真司が死亡退場するという衝撃の展開を迎えました。

 主人公が勝つと信じて見ていた作品が「敗北エンド」を迎えると、少なからずショックを受けるでしょう。しかしながら、負けた主人公のそれまでの軌跡や、主人公が残したものは、見る者に強い印象を与えます。結末が「敗北」だったとしても、読者・視聴者にとっては忘れられない物語になるのかも知れませんね。

(マグミクス編集部)