「捨てるわよ!」と脅されて号泣…ブチギレママとのファミコン戦争
1980年代前半、我が家に「ファミリーコンピュータ」がやって生きて以来、自宅での遊びが180度変わった子供たちが多かったと思います。自宅で遊ぶ時間のほとんどをファミコンに傾けてしまったため家族、とりわけママとのトラブルも頻繁に起こりました。今回はそんなファミコンをめぐるブチギレママとの戦いや駆け引きを振り返ります。
ファミコンをめぐるママとの戦い

その昔、我が家に「ファミリーコンピュータ」がやって生きて以来、自宅での遊びが180度変わった子供たち。遊ぶ時間のほとんどをファミコンに傾けてしまったため、その姿に不安を覚えるママとのトラブルは頻繁に起こり、いさかいや怒られることが度々ありました。今回はそんなファミコンをめぐるブチギレママとの戦いや駆け引きを振り返ります。
●隠密ファミコンでママブチギレ
当初、ファミコンという得体の知れないおもちゃが我が家にやってきたということでその取扱いがザルだったママ。こちらとしても特に注意もされないので狂ったように遊んでいましたが、やがて心配になったママが「1日1時間」という家庭内法令を発しました。
高橋名人よりも以前に1時間制を提唱したママに従うしかなかった私ですが、法の抜け穴をぬうようにママが不在の時などに勝手に取り出し脱法ファミコンをプレイ。そんな浅はかな行動はすぐばれてしまいます。おそらく片付けたファミコンの位置などで触ったことがばれたのでしょう。「そんなことならばファミコン自体禁止!」と怒り、こちらの泣き詫びなど無視してファミコンは隠されてしまいました。
●「ちゃんと片付けなさい!」鬼と仏の顔を見せ、子供を洗脳……
ママが怒る要因1位は、どの家庭でも「片付けない」ことではないでしょうか。本体を正規の箱に戻し棚にしまうのがスタンダードで、大工スキル持ちのパパが専用のラックをこしらえる家庭もありました。
そんななか我が家はファミコン収納籠があり、本体とパッケージにしまったソフトを綺麗にしまうというルールでした。ただママが求める「しまう」というのはコントローラーやアダプタのコードをゴムでまとめてきれいに収納するレベルで、子供の私には面倒くさい。油断するとゴムまとめを忘れてそのまま籠にしまうこともあり、それが見つかると「これはしまうとは言わない!」と烈火のごとく激怒。
何度か続くとママは問答無用でファミコンをゴミ袋に放り投げ捨てるムーブを見せます。泣いて詫びてママとゴミ袋の引っ張り合いをしたこともありました。それでも許されず、ママはファミコンを廃棄……というのはフェイクで数日後に「実は捨てなかった」とファミコンを私に見せ、優しいママを自己演出。私も「仏さんのような優しさだ……」と見事に洗脳され、逆らえない体になっていきました。