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シンが拳銃を… 海外で実写化された懐かしの「逆に味わい深い映画」3選

実写映画は日本国内で作られても、ファンの間などで議論が巻き起こることがありますが、お国柄も違う海外製の実写版となると、さらに強烈なケースもあります。『北斗の拳』シンが拳銃を使ったり、孫悟空がアメリカンハイスクールに通っていたり……今回は、原作と違い過ぎて逆に楽しい、マンガやゲームの海外実写版映画を振り返ります。

ペシペシ音が鳴り響く!伝説の「北斗百裂拳」

トニー・ランデル監督、ゲイリー・ダニエルズ主演の実写版『北斗の拳』ビジュアル (C)東映ビデオ・東北新社
トニー・ランデル監督、ゲイリー・ダニエルズ主演の実写版『北斗の拳』ビジュアル (C)東映ビデオ・東北新社

 実写版作品が原作マンガやゲームと違う……という問題は、上映時間や実写での演出などさまざまな事情で生じてしまうものです。なまじ「再現度」が高いと、かえって原作との違いが気になるというのもありますが、ビジュアルや設定が原作と「別モノ」すぎると、逆に楽しくなってくるパターンも……。過去には、海外で実写化された一部の作品があまりにも原作と違いすぎて、逆にファンの間で伝説となっているケースもあります。

●『北斗の拳』(1995年)

 80年代「週刊少年ジャンプ」の代表作『北斗の拳』は、東映Vシネマのアメリカ版という形で、ハリウッドで実写版が制作されました。

 しかし、制作費2億円という予算の都合ゆえか、上映時間は1時間半で物語は原作初期のケンシロウとシンの戦いの決着まで。ラオウもトキもレイもサウザーも登場しません(ジャッカルという、ちょっとジャギっぽいキャラは登場)。また、冒頭でリュウケンが、南斗孤鷲拳の使い手のはずのシンに「銃殺」されたり、セミロングのケンシロウが敵を普通に殴って金的を狙ったり、「ヒャッハー」な敵の雑魚キャラがモヒカンじゃなかったりと、原作を楽しんだファンにとっては違和感がぬぐえないでしょう。

 ただ、日本語版吹替はTVアニメと同様にケンシロウ役の神谷明さんとシン役の古川登志夫さん、バット役の一龍斎貞友さんなど、オリジナルの声優陣が演じています。SNSでなどでは「声がいつものケンシロウだからだんだん『北斗の拳』に見えてくる」「特殊メイクで敵の頭が膨れ上がるシーンもあるし、ほぼCGなしの実写で頑張ったほう」など、肯定的な意見もありました。また、効果音が「ペシペシ」程度の「北斗百裂拳」のシーンは、ある意味「伝説の名場面」として語り継がれています。

 なお、同作でケンシロウを演じたゲイリー・ダニエルズは、自身の息子に「ケンシロウ」と名づけるなど、同作をかなり気に入っているようです。

●『シティーハンター』(1993年)

 北条司先生の名作『シティーハンター』は、2019年にフランスで実写化され、そのあまりの再現度の高さで大きな評判を呼びました。そこからさかのぼること約四半世紀、香港映画界のスーパースター、ジャッキー・チェン主演で作られた『シティーハンター』は、いろいろと原作とは違いながらも独自の魅力を放つ作品です。

 もともとジャッキーがファンから「冴羽リョウに似ている」と言われたことが企画のきっかだったため、ビジュアルはそこまで遠からずで、銃の腕前を披露する場面ももちろんあります。ただ、弾切れになってカンフーで戦う場面もしばしばで、股間を打ちつける場面なども冴羽リョウっぽいといえますが、どちらかというといつものジャッキーに見えてしまいます。

『ストリートファイターII』のキャラのコスプレで戦う謎のシーンや、とんねるずの「ガラガラヘビがやってくる」が流れる場面など、シュールかつ『シティーハンター』とは関係ない要素は多いですが、「別モノと割り切って見ればコテコテ香港コメディとして楽しい」「やっぱアクションはすごい」「頭をカラッポにして楽しむにはうってつけ」「ジャッキーの春麗コスプレは貴重」と、なんだかんだで愛されている作品です。

【画像】違うけど楽しい!海外実写作品の数々(8枚)

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