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『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』BS12で放映 リメイク版から消えた森雪へのセクハラ

劇場公開されたアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』は、2013年にTV放送された『宇宙戦艦ヤマト2199』の総集編になります。昭和期に製作されたオリジナル版『宇宙戦艦ヤマト』をリスペクトしつつも、現代的にアレンジした内容となっています。オリジナル版からどのように変わったのでしょうか?

38年ぶりとなったリメイク作

『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』 (C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会
『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』 (C)2012 宇宙戦艦ヤマト2199 製作委員会

 現在も続くアニメブームの発火点となったのは、1974年~75年に日本テレビ系で毎週日曜の夜7時30分から放映されたTVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』でした。宮川泰氏による勇壮なオープニング曲が、今も耳に鳴り響いている人も多いのではないでしょうか。それまでの子供向きのTVアニメとは異なる本格的なSF設定の物語に、中学時代の庵野秀明監督らが夢中になったことが知られています。

 裏番組に高畑勲&宮崎駿コンビによる名作アニメ『アルプスの少女ハイジ』(フジテレビ系)や円谷プロ製作の『SFドラマ 猿の軍団』(TBS系)などもあり、TVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』の初回放送時の視聴率は振るいませんでした。しかし、全26話を2時間31分に再編集した劇場版『宇宙戦艦ヤマト』(1977年)は、空前の大ヒットを記録。西崎義展プロデューサーの名前は一躍有名となり、『宇宙戦艦ヤマト』は続々とシリーズ化されることになりました。

 2013年には、オリジナル版『宇宙戦艦ヤマト』から38年ぶりのリメイク作となった、全26話構成の『宇宙戦艦ヤマト2199』がTBS系で放映されました。劇場公開された『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』(2014年)は、その総集編となります。2022年8月21日(日)の夜7時からBS12の「日曜アニメ劇場」で放映される、『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』の見どころを紹介します。

オリジナル版をリスペクトした内容

 リメイク作『宇宙戦艦ヤマト2199』を手掛けたのは、メカニックデザイナーとして著名な出渕裕監督です。出渕監督もオリジナル版に魅了されたひとりです。『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』は、全26話を130分にまとめています(出渕監督は『追憶の航海』では監修としてクレジット)。また音楽は、宮川泰氏の実子・宮川彬良氏がオリジナルスコアをベースに現代的にアレンジしたものとなっています。

 オリジナル版のファンが最初に気づくのは、キャラクターデザインの変更でしょう。オリジナル版の松本零士氏から、ゲームキャラクターのデザインなどでも知られる結城信輝氏に変わっています。沖田十三艦長、古代進、島大介、真田志郎、森雪ら、オリジナル版を踏襲した主要キャラクターたちが登場しますが、雰囲気はずいぶんと変わりました。

 基本的なストーリーは、壮大なスケールを誇ったオリジナル版をリスペクトしています。2199年の地球は、異星国家・ガミラスからの遊星爆弾による無差別攻撃を受け、放射能汚染に苦しんでいました。地球人類の滅亡まで、残り1年と迫っています。

 そこで沖田艦長ら宇宙戦艦ヤマトの乗組員たちは、はるか大マゼラン星雲にあるイスカンダル星まで汚染浄化システム「コスモリバース」を受け取りに向かいます。地球人類初となる超光速航行(ワープ)、究極の破壊兵器「波動砲」、古代進と森雪とのラブロマンス……。オリジナル版のファンを魅了した設定が、次々と21世紀に蘇ります。

【画像】見比べてみたい、懐かしいオリジナル版のキャラデザイン(5枚)

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