「アニポケ」ロケット団の決めゼリフの意味は? 元ネタは? 林原めぐみの熱い逸話も…
「毎回、ひと言も変えずに絶対やって、流行らせます」

脚本家がアニメ『ポケモン』の核として生み出したロケット団。そこに託された想いをくんだ上で、前口上を改めて読み上げると……なるほど印象が違います。
「愛と真実の悪を貫く」で自分らのポリシーを告げ、さらに「ラブリーチャーミーなカタキ役」とややメタ的に自分らの立ち位置を説明しているではありませんか。
この口上は首藤さんも相当に力を入れて書き上げたもので、ムサシ役の林原めぐみさんは「私達(ロケット団)が出る時には、毎回、一言も変えずに絶対やって、流行らせます」と首藤さんに告げられたと言います。脚本家と演者のたぎるような契り、美しい限りです。
首藤さんがアニメ脚本を離れても、ロケット団は毎回のように登場し続けています。視聴者が成長し卒業する宿命を背負ったアニメ『ポケモン』ですが、実はロケット団の口上も世代ごとに少しずつ変わっているのです。
「愛と真実の悪を貫く ラブリーチャーミーなカタキ役」の箇所は2002年からの「AG編」だと「健気に咲いた悪の華 ハードでスイートな カタキ役」に、また2006年からの「DP編」も最後に「時代の主役はあたしたち!我ら無敵の!ロケット団!」と勇ましい締めに変わりました。
小さい頃はわからなかったロケット団の心意。虚勢や言葉遊びではなく、この世界には自分たちが必要なのだという力強いメッセージを放っていたのです。今の時代にふさわしい、エンパワーメントな言葉だったのです。ニャーんてな。
(片野)