雄度高すぎ!武器相手でも素手で戦うキャラ3選 防御すら拒否!ヒグマも背負い投げ?
剣や銃などを相手にしても、己の肉体のみで戦う徒手空拳キャラは、命をかけて信念を貫いており、その生き様は、とても雄々しく映ります。今回は、そんな雄度の高い徒手空拳キャラを、主人公以外に絞って紹介します。
強者として生まれてさらに鍛えるのは「卑怯」とすら考える唯一無二の男!
マンガに登場する剣や銃などを相手に徒手空拳で戦うキャラは、明らかに不利ですが、あえてそれを貫く姿勢に信念と美学を感じ、応援したくなります。そんな徒手空拳キャラは、ルフィや悟空、ケンシロウら主役キャラはもちろんのこと、サブキャラでも作中での存在感はとても大きく、読者に強い印象を残しています。
●「刃牙」シリーズ…規格外のタフネスと握力と精神力、侠客として信念に生きる・花山薫
主人公以外の素手で戦うキャラといえば、格闘マンガ「刃牙」シリーズに登場する喧嘩ヤクザ・花山薫を最初に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。同シリーズのメインキャラは己の肉体と格闘術を一番の武器として戦うのが基本ですが、そんななかでも花山は「才能に恵まれた自分が格闘技を習得することは、強者が拳銃を持つようなもの」という信念で、トレーニングもせず、格闘技も身につけず、常に「生(き)のまま」で戦っています。さらに、どんな攻撃でも、銃火器であろうとも避けずに受け止めるスタイルを貫いており、同作において唯一無二の存在です。
そんな花山を象徴する戦いは、第2部『バキ』の「最凶死刑囚編」のvsスペック戦です。怪物的身体能力に加えて何でもありのスタイルで戦うスペック相手に、花山は拳銃の弾を口内突っ込まれて頬を吹き飛ばされ、銃で両膝を撃ち抜かれ、閃光弾で視力を失っても、どこまでも素手、非防御での戦いを貫きます。攻撃を食らわすたびに「まだやるかい?」と問いかける姿は、スペックに格の違いを見せつけるほどの雄々しさにあふれていました。
そして、スペックとの激闘に勝利した花山は、両膝を打ち抜かれた足で、支えもなしに立ちあがります。その信じられない光景を見た警察官は、後々振り返って「それが花山薫なんですねェ……」と一言。まったく説明になっていないこの言葉がすんなり腑に落ちるほど、花山薫の姿には「雄」があふれていました。
さらに4部『刃牙道』では、花山は史上最強の剣豪・宮本武蔵相手に、いつも通りのファイトスタイルで挑みます。最強の斬撃を拳で食い止め、剣豪の顔にアイアンクローを食らわせ、一度自身の手に渡った刀を武蔵に返す「純粋(きれ)い」な戦いを貫きます。そして、最後は背中の「侠客立ち」で斬撃を受け止め敗北。武蔵から「稀有な武士(もののふ)なり」と、最大級の賛辞を受ける名勝負を見せました。負けても戦士としての格が上がる、稀有なキャラです。
●『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』…「悪」一文字を背負う喧嘩屋・相楽左之助
実写映画も話題になった『るろうに剣心』にも、素手で戦うキャラが登場します。明治時新政府から「悪」という汚名を着せられて処罰された「赤報隊」に所属していた相楽左之助です。新政府へのうらみを忘れられない左之助は、「悪」一文字を背負い、巨大な斬馬刀を振り回す「喧嘩屋・斬左」として登場。その後、剣心に敗れた左之助は喧嘩屋をやめ、天性のパワーと打たれ強さを活かして、徒手空拳で戦うスタイルにシフトしています。その後、左之助は「京都大火編」で悠久山安慈から必殺技「二重の極み」を伝授されて恐ろしい破壊力を手にし、志々雄真実との最終決戦にも素手で参戦しました。
そんな左之助の印象的なエピソードは多々ありますが、「人誅編」のラスボス・雪代縁との決戦前に描かれた「男の背中」は外せません。神谷薫の偽装死体によって失意の底に沈んだ剣心と喧嘩別れし、生まれ故郷へと戻った左之助。そこで憂さ晴らしのために買った喧嘩代行の相手は、権力者をバックに持つヤクザと揉めている、実の父親だったのです。
理想のために命をかけたり、かけがえのないものを必死で守っている「イイ人」が、心置きなく闘えるように、巨大権力が相手でも喧嘩する。そのために、「悪」一文字を背負い続ける。
自分を勘当した父親が、権力を相手に必死に家族を守っている姿をみた左之助は、「悪」一文字を背負う意味を見つけます。「ひねくれた不良」から「信念を持った男」へと成長した左之助の背中は、とても雄々しいものでした。
※ここから先の記事は『ゴールデンカムイ』未アニメ化のエピソードの内容を含みます。ご了承の上お読みください。