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安全圏じゃなかった!衝撃的すぎた「人気キャラの死」 人が死なないマンガだったのに…

マンガでは登場キャラクターの「死」がストーリーの流れを大きく変え、主人公のターニングポイントになることもよくあります。あまりの衝撃に「泣きすぎて熱が出た」「学校を休んだ」という読者もいるほどです。今回は基本人が死なないマンガなのに、「人気キャラの死」という衝撃的すぎる大事件が起こった5つの作品をご紹介します。

何度読んでも涙があふれる人気キャラの死

エースのエピソードに特化したDVD『ONE PIECE Log Collection “ACE"』DVD(エイベックス・ピクチャーズ)
エースのエピソードに特化したDVD『ONE PIECE Log Collection “ACE"』DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

 マンガにおいて、キャラクターの「死」がターニングポイントになることはままあります。しかし、それが「基本的には人が死なない」作品で、しかも亡くなったのが「人気キャラ」となると、読者が受ける衝撃はメガトン級。「泣きすぎて学校を休んだ」「ごはんを食べられなかった」「ショックすぎて、続きを読むのをやめた」……といった思い出がある方もいるのではないでしょうか。筆者も後述の「理想の王子様の死」の衝撃回を読んだ日には、悲しい気持ちが抜けず、ピアノのお稽古で涙があふれて先生をあわてさせました……。

 今回は、基本的に人が死なないマンガにもかかわらず、「人気キャラクターの死」という衝撃的すぎるエピソードがある5つの作品をご紹介します。

●息を忘れる衝撃・ルフィの目の前でのエースの死『ONE PIECE』

 壮絶な最期で読者に息を忘れるほどの「悲しい衝撃」を与えたのが、『ONE PIECE』のポートガス・D・エースでした。過去の回想シーンで人の死が描かれることはあっても、『ONE PIECE』で現在進行の場面で主要キャラクターが亡くなったのは、エースが初めてです。

 エースはルフィとは幼少期をともにした義兄弟で、「火拳(ひけん)のエース」と呼ばれるメラメラの実の能力者。伝説の海賊、ゴール・D・ロジャーの息子であることから、つらい少年時代を過ごし性格も荒んでいましたが、ルフィやサボとの出会いや、白ひげ海賊団の船長である白ひげを父と慕うようになって落ち着き、優しく頼りがいのある男に成長しました。実の父・ロジャーを嫌っていたエースですが、仲間への侮辱に激昂し、相手が誰であろうと仲間のために身を投げ出すところは、ロジャーにそっくりだったようです。そして、この性格のせいでエース自身も命を落とすことになります……。海軍大将・赤犬の攻撃からルフィを庇い、体を貫かれたエースは……

「………!! オヤジ………!!! みんな……!!! そして ルフィ…… 今日までこんなどうしようもねェおれを……‼ 鬼の血を引くこのおれを……!! 愛してくれて………ありがとう!!!」」

 原作マンガでは9コマ、TVアニメでは45秒間の最期の言葉を残しました。世界中から存在を疎まれ、傷ついてきた彼を救ったルフィや仲間たちへの言葉を残して、エースは静かに微笑んで息を引き取ります。享年20歳。夢を語り合った義兄弟がライバルとなって、最後には協力し合って「ワンピース」を手に入れるという幸せな未来は幻と消えたのです……。そのあとに白ひげの堂々たる最期も描かれ、「頂上戦争編」の終盤はファンにとって忘れられないシーンの連続となりました。

●声にならない慟哭・突如兄と幼なじみをおいて旅立った上杉和也『タッチ』

 ちょっととぼけた双子の兄・達也とデキる弟・和也、ふたりの幼なじみのかわいい女の子・南の三角関係を描いた青春ラブコメディだと思っていた『タッチ』において、「和也の死」は、まさにメガトン級の衝撃でした。

「南を甲子園に連れていく」という夢に向けて、夏予選の地区決勝試合に向かった和也。ユニフォームを着て、笑顔で自宅を出ていくいつもと同じ光景は、その朝が最後となったのです。試合に向かう途中、子供を助けようとしてトラックにはねられ、和也は亡くなります……。

 和也の遺体を前に、「キレイな顔してるだろ。ウソみたいだろ。」と、達也がつぶやく超有名シーンでは、達也も南もまるで心をごっそり失ったかのように、涙すら出ません。そしてその次の回で、達也は自宅と南の家の間に建てられた3人の子供部屋でクラシックを大音量で流しながら、南は高架下で電車が通過するときに号泣するのです。

 原作マンガでも、TVアニメでも、ふたりの泣き声は表現されていません。だからこそ、彼らの慟哭がより深く、より悲しく心に響き、残っているのです。和也の死では達也と南の「ふたりの代わりに」涙し、ふたりが泣くシーンでは「ふたりとともに」声をあげて泣いた読者は、多かったでしょう。

【画像】読者の心に永遠に残る「人気キャラの死」のエピソードがある作品(10枚)

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