【シャーマンキング30周年への情熱(73)】2大ラスボスの「ハオとヤービス」 正反対の思想が対立招く?
今月発売の「少年マガジンエッジ」10月号掲載の『SHAMAN KING THE SUPER STAR』最新話では、TVアニメ『シャーマンキング』でも少しだけ触れていた500年前のハオについて描かれています。ハオの思想と行いは当時のシャーマンキング「ヤービス」との対立も生み出して……?
500年前パッチ族に転生したハオについて、新情報を交えて考察
ここ最近の「シャーマンキング」連載記事では、「少年マガジンエッジ」最新号に掲載される『SHAMAN KING THE SUPER STAR』を取り上げています。それは、同作がシリーズ全体をまとめ上げるような内容が続いているから、というのが理由のひとつです。TVアニメの放映によって知名度が格段に上がった今、そこで触れていたさまざまな出来事の現在や裏側が明らかになっていくことは、多くの方にとって楽しみのひとつでしょう。
というわけで今回は、転生を繰り返していたハオの500年前について掘り下げてみたいと思います!
麻倉葉王とは、TVアニメ『SHAMAN KING』の主人公・麻倉葉の一番最初の祖先(麻倉家の始祖)で、1000年ほど前の平安時代を生きた大陰陽師(だいおんみょうじ)です。記憶を持ったまま転生を繰り返し、アニメ劇中では葉の双子の兄として生を受けた後、未来王ハオと名乗ってラスボス的に立ちはだかり、最後はシャーマンキングになりました。
平安時代の陰陽師と言えば安倍晴明(あべのせいめい)が有名ですね。葉王は彼とほぼ同じ時代を生きたと思われます。その能力は晴明以上だった可能性もありますが、歴史に名が残っていないのは麻倉家によって存在が隠されてきたからでしょう。というのも、麻倉葉王は人間に絶望し、シャーマンだけの理想郷を創ろうという野望に取りつかれ、普通の人間を全て抹殺することを企てました。そのため当時の麻倉一族によって葬り去られたのです。
しかしすでに記憶を持ったまま転生する術を身につけていた葉王は、野望の実現をあきらめることなく、転生しては力を蓄えていったのです。
そのうちのひとつ西暦1400年代の末に、葉王はパッチ族として転生します。TVアニメや原作では、セノミア族の末裔リリララが、祖先がハオに殺された瞬間をビジョンで葉たちに見せる……という場面で少し描かれています。内容はパッチ族だった当時のハオが、シャーマンファイトに参加していたセノミア族の戦士たちを言葉巧みに誘惑して優れたシャーマンを集めようとしていたものの失敗し、反発され、返り討ちに遭わせる……というものです。
今月発売の「少年マガジンエッジ2022年10月号」に掲載されている『THE SUPER STAR」最新話によると、この時のハオはパッチ十祭司のひとりでした。となると彼はセノミア族を担当していて、だからこそ失敗したとはいえ人知れず有能なシャーマンを集める活動が可能だったのだと考えられます。