海外版は「少年」が「老け顔オヤジ」に変貌! 元の顔が想像できないゲーム3選
幼さの残る少年ロボットは、なぜ彫りの深い老け顔オヤジになったのか? 人気アクションゲーム『ロックマン』を筆頭に、海外展開を経てパッケージデザインやグラフィックが変更されたゲーム作品を計3本ピックアップ。その忘れがたいインパクトを振り返ります。
デザインが激変? 国内外におけるゲーム作品の違い
国が違えば言葉も文化も違ってくる、この原則はビデオゲームにおいても当てはまります。特に顕著なのが、日本発のゲームソフトが「海外展開を経てグラフィックやパッケージアートがガラッと変わる」ケースです。今回は30年以上前に発売されたゲーム作品のうち、変化の違いに驚いたものをいくつかご紹介します。
最初に取り上げるのは、カプコンが誇るアクションゲーム『ロックマン』。第一作目がファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)でリリースを迎えたのは1987年12月ですが、同年に北米でも「Nintendo Entertainment System」用ソフトとして発売されました。ただし、パッケージイラストに描かれているロックマンは、日本版でおなじみの少年風ロボットではなく、やたらと彫りの深い老け顔の男。黄色と青のスーツに身を包んだ姿と劇画のような佇まいが何ともアンバランスな仕上がりで、左手に構えた銃器(ロックバスター?)も、どこかミリタリー色をかもし出しています。
この第一作目以降、北米版の「ロックマン」シリーズはナンバリングを重ねるにあたり、日本版よりもリアルかつ筋肉質なキャラクターデザインを踏襲しますが、『ロックマン3』あたりで日本版のデザインに段々と近づいていきました。ちなみにヨーロッパ版の『ロックマン』は、リアル路線ながらも少年風ロボットをパッケージイラストに採用しているため、北米版の老け顔ロックマンのインパクトがよりいっそう際立っています。
「リアル路線」で言えば、今なおシリーズ展開が続く対戦アクションゲーム『ボンバーマン』も負けてはいません。同シリーズは第一作目と第二作目でキャラクターデザインが激変したことで有名ですが、北米のPCエンジン「TurboGrafx-16」用ソフト『BOMBERMAN』も例に漏れず、赤いヘルメットを被った彫りの深い男がセンターポジションを務めています。ハリウッド映画を彷彿とさせる大爆破、その手前で爆弾を手に持つもうひとりのボンバーマン……。上記の『ロックマン』と同様、パッケージに映り込むソース顔の男性キャラクターが否応なしにプレイヤーの関心を惹きつけました。