マグミクス | manga * anime * game

「キン肉バスター」に続く技はあるのか? プロレスラーが使うかもしれない「超人技」とは

約1400のプロレス技を網羅したバイブル『学研の図鑑 キン肉マン 技』が発売されました。実際に超人技を取り入れるレスラーも登場している現代、ファン目線で「ありそうな」必殺技を考察します。

超人技は「人間がマネできないもの」が前提だった

 超人たちの技を網羅した『学研の図鑑 キン肉マン 技」』(学研)
超人たちの技を網羅した『学研の図鑑 キン肉マン 技」』(学研)

『キン肉マン』で活躍する超人たちの技を網羅した書籍『学研の図鑑 キン肉マン 技』が9月15日に発売されました。マンガ『キン肉マン』と『キン肉マンII』で描かれた約1400の技を打撃系、浴びせ系、外傷系、関節系、投げ技、打ち付け技、衝撃技、封じ技、超人技の全9項目に分類し、1600点以上のイラストで紹介。ヘッドロックなどの小技からジャーマンスープレックスホールドといった大技など、実在のレスラーが使う技も、異世界へいざなう超人技も、動きを展開図で解説するなど魅力満載。まさに「プロレス技のバイブル」といえるでしょう。

『キン肉マン』が流行った昭和後半の時代は、プロレスがゴールデンタイムでレギュラー放送されるほど熱かった時代です。プロレスごっこで超人たちのかっこいい技をまねした少年たちもたくさんいました。

 そんなマンガの超人技が実際のリングで披露されたことはあるのでしょうか? ……実はあるのです。

 有名な技は「キン肉バスター」。おそらく最初は2002年頃、サムソン冬木選手と考えられています。しかし技の形は同じでも名前は「サムソンストライカー」といって、本人はメキシコで習得したオリジナルだと話していました。

 これが別の技とするならば、最初の「キン肉バスター」の使い手はモハメド・ヨネ選手になるでしょう。原作者・ゆでたまご先生から公認も受けていて、「得意技」と公表しています。他にも使う選手はいますが、実は見た目以上に危険で、技を受けて頸椎(けいつい)を損傷し引退した選手もいるとか。まさに必殺の超人技なのです。

あまりにも有名で現実のものとなった超人技、「キン肉バスター」(イラストは以下すべて筆者作成)
あまりにも有名で現実のものとなった超人技、「キン肉バスター」(イラストは以下すべて筆者作成)

「キン肉バスター」以外で実際に披露された超人技はわかりませんでした。ただし、獣神サンダーライガー選手が「キン肉ドライバー」のような技を出したのを見た記憶がありますし、ほかにも「超人絞殺刑」、「喧嘩(クォーラル)スペシャルヌーヴォ」など、それっぽい技をかけた選手もいました。

『キン肉マン』の超人技を使用したと公言した場合、いろいろな大人の事情がからむ可能性もあるので、あえて明言はしていない可能性もあります。またインディーズなども含めプロレス団体はたくさん存在するので、技の使用が広く認知されていないケースもあるでしょう。

 さて、今回の図鑑には数多くの超人技がレクチャーされており、実際に活動するプロレスラーや、国内外のプロレスファンも興味を持つことは間違いないでしょう。「もしプロレスラーがフィニッシュ技に取り入れるなら?」という観点で見ていくと、3つの超人技が目に留まりました。これから紹介していきますが、あくまで「人間の身体能力で実現が可能かも?」と想像をふくらませた内容になります。

●「超人十字架落とし」(バッファローマン)

 相手の両腕をつかんで動きを封じ、自分の体ごと後方に投げる技です。さらに、ブリッジしてホールドも。ファンにも人気の必殺技です。

●「フォー・ディメンション・キル」(ブラックホール)

 背後から相手の両腕と両脚をフックし持ち上げて、なかから頭部をマットに叩きつけます。これと似たような「ボム系」の技はいくつかあるので、すでに誰かが実際にやっているかもしれません。

●「神威(かむい)の断頭台」(悪魔王子)

 相手を逆さにした状態で投げ、首に膝を落として固定したままマットに叩きつける技です。似た技に「地獄の断頭台」もあります。

 ただし、ゆでたまご先生曰く「そもそも人間がまねできないのが超人技」なので、実際のリングで使うのはタブーなのかもしれません。しかし、近年のプロレスでは、創作を超えるようなえげつない技もバンバン飛び出しているので、いうなればトップレスラーはすでに超人の域に達していると感じています(リスペクトです)。

(石原久稔)

【画像】もしプロレスラーが「超人技」を取り入れるなら? 妄想がふくらむ技を図解で見る(5枚)

画像ギャラリー