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1人で数十役演じた声優たち「七色どころじゃない」「エンドロールがカオス」

声色を巧みに操り、キャラクターそれぞれにあった声を演じる声優のなかには、「七色の声を持つ」と称賛されるほど彩り豊かな声を披露する人が存在しています。しかし、「七色」では済まされないほどの量をひとりでこなした声優もいます。この記事では、ひとりで何十役もこなした声優を振り返ります。

下手したら100役やれるんじゃ?

『魔女の旅々』ビジュアル第8弾 (C) 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会
『魔女の旅々』ビジュアル第8弾 (C) 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

 ひとりで何役もこなし、「七色の声を持つ声優」などと、紹介される声優を見たことがありませんか? 収録とはいえ、ひとりで出せる声色にも限界はあるはずです。しかし、声優のなかには、ひとりで何十役もこなし、エンドロールで、同じ名前がひたすら流れ続け、「ゲシュタルト崩壊状態」になってしまう人物が存在します。この記事では、ありえない数をこなした「七色」以上の声を持つ声優たちを紹介します。

 てさぐり部という「新しい部活動のあり方を考えるための部活」に所属する女子高生たちの会話劇が描かれた『てさぐれ!部活もの あんこーる』で、長女の園田萌舞子(そのた・もぶこ)を演じた上田麗奈さんは、萌舞子を含む園田18姉妹をひとりで演じました。六つ子が年子という設定だったため、6つのパターンをうまく使い分けて18役を演じたそうです。

 また、予告でのアドリブパートをひとり6役で行うという苦行も経験していました。まっさらな台本を見つめながら、6人分のセリフを考えなければならないなんて、想像するだけで恐怖をおぼえます。

 魔法使いの最上位「魔女」になった少女の冒険を描いた『魔女の旅々』では、本渡楓さんが主人公の魔女・イレイナを演じました。最終回(第12話)では、「イレイナ眼鏡」、「イレイナあほ」など、さまざまな姿をした主人公の魔女・イレイナが登場し、結果的に本渡楓さんが22人のイレイナを演じることになりました。SNSなどで「最終回は1人22役の本渡楓劇場」「1人22役とか初めて見たんだけど」などと話題になりました。

 放送終了後には、「さて、今週のゲスト出演は… イレイナ(眼鏡、ハイ、あほ、百合、偽乳、やさぐれ、やらしい、厨二、恋、闇1~3、かぶれ、ゲル、グール、粗暴、猫、忍者、植物、筋肉、六つ子)。 勿論、すべて本渡楓さんでした。本当に、本当に、お疲れ様でした…!」と、公式Twitterアカウントがコメントしていました。

 最後は、マンガ『彼岸島』(著:松本光司)を参考にして制作された『彼岸島X』です。第1話から第3話を速水奨さん、第4話から第6話を千葉繁さん、第7話から第9話を関智一さんが担当しました。1話3分程度のショートアニメではあるものの、1話につき声優はひとりのみという斬新すぎるキャスティングが行われていました。

 最終回の第10話では山寺宏一さんが声を務め、約50人にものぼるキャラクターを担当していました。主人公の宮本明から敵の吸血鬼たち、女性から子供までを見事に演じ分けており、声優界のレジェンドと呼ばれる山寺宏一さんの実力を肌で感じることができます。ガヤの声ひとつとっても、人間ひとりだけの声とは思えないほど、バラエティに富んだ声色が聞こえてきます。

(マグミクス編集部)

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