【漫画】55歳で結婚 還暦を迎えた今も子育ての真っ最中! ポジティブな体験談が「すごい」
2018年に55歳で16歳差のシングルマザーと結婚。60歳を迎えた現在は、3児の父親として子育てに汗を流す渡辺電機(株)さん。年の影響を感じながらも、前向きに過ごす日々を描いたマンガの新シリーズが開始されました。
加齢の影響を感じながらも頑張る高齢パパの奮闘記
漫画家の渡辺電機(株)さん(@w_denki)
は、55歳のときに16歳年下のシングルマザーと結婚し、ふたりの娘の父親になりました。翌年には長男が誕生。結婚する前までの「趣味と創作に全振りの気ままな独身ライフ」とはうってかわって、現在では子育てに奮闘する生活を送っています。
そんな渡辺電機(株)さんが『還暦子育て日記』と題したマンガをTwitterで公開しました。渡辺電機(株)さんは、これまでにも自身の体験をマンガに描いて発表してきましたが、今回の作品は60歳の誕生日を迎えたことを機に制作された新シリーズです。
読者からは「新シリーズのご執筆開始、うれしいです」「楽しみにしてますー」といった多くの期待の声が上がっています。また、「お父ちゃんがんばれ」「世のなかにこのマンガを必要としている人たちってきっと多いと思うのです」といったさまざまな応援・感想も見られました。Twitter投稿には3000件を超えるいいねがついています。
作者の渡辺電機(株)さんに、お話を聞きました。
ーー渡辺電機(株)さんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。
1980年代半ばの学生時代、サークルの先輩の紹介や同人誌つながりで仕事が来て、なし崩しに業界入りした感じです。いろいろな名前で、主にエロ本の穴埋め的なマンガを描いていましたが、石ノ森章太郎の作画スタッフに潜り込んだ頃からマジメに持ち込みマンガを描くようになり、時代が昭和から平成に変わる頃に今の名前でデビューしました。詳しくはnoteにて公開中の半生記『まんが家やくざ』をお読みください。
ーー渡辺電機(株)さんの作品では、2022年4月に発売された単行本『父娘ぐらし 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』も注目されました。本シリーズはそれとはまた異なる趣の作品となるのでしょうか?
『父娘ぐらし』は55歳まで独身だった自分が8歳の娘とふたり暮らしをすることになった記憶を再構成した、コミックエッセイというよりは私小説に近い成り立ちの作品です。結末は最初から決まっていて、そのゴールに向けて走っている感じです。
『還暦子育て日記』は今の家族5人暮らしの中で気づいたことや感じたことをマンガ形式で綴る、コミックエッセイです。まだ始まったばかりで、続けられるかどうかも含めて、どこに向かうのか、作者自身もよく分かっていません。
ーー作中では、渡辺電機(株)さんの非常にポジティブな様子が素敵です。一方で、やはり年齢に関する不安もあるものでしょうか?
その不安を振り払うためのポジティブさという面はあるかもしれません。父親がお爺さんでは子供たちも肩身が狭いでしょうから、なるべく若々しくあろうと意識してはいますが、所詮どうあがいても、脳も肉体も60歳です。粛々と老いを受け入れていかねばとも思っています。痛々しい若づくりジジーにもなりたくないですし。
ーー過去の気ままな独身ライフから55歳で「ひとり」ではなくなり、還暦を迎えた今の感想を、あらためてお聞かせ下さい。
ひとりでいたら、徐々にこの世からフェードアウトする終活の時期に入っていくはずでしたが、いきなりスタート地点まで巻き戻された気分です。ついでに年齢も巻き戻してほしかったですが、まあいいです。美人の奥さんに加えて、美少女ふたりと美少年ひとり。贅沢すぎるチート転生だと思います。
ーー『還暦子育て日記』に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
腰を悪くする場面について、親身になってアドバイスをくださる方が多くてうれしかったです。皆さん身近な話題だからか、我がことのように心配して下さって、ありがたいです。
ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
爆発的に拡散されて瞬時に忘れられていくTwitterのスピード感は、4ページのコミックエッセイには合っていると思います。問題はどうやってお金に変えていくかなんですが、先達の例を参考にしながら、試行錯誤を続けていきたいです。
●note『まんが家やくざ』
(マグミクス編集部)