2022秋アニメ「40代向け」新作3選 キービジュアルから見える「過酷さ」
2022年秋に放送開始されるアニメには数多くの期待作が存在しています。そのなかでも、40代向けと思われる作品を、3点チョイスしてみました。過酷な運命と戦う少女たち、かつて一世を風靡(ふうび)した作品のリバイバル、ほっこり癒やされるショートアニメとバリエーション豊かなラインナップです。
人気ブラウザゲーム、二度目のアニメ化
2022年秋シーズンに放送されるアニメは、『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』第2クール、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』、『チェンソーマン』など、数多くの期待作が存在しています。そのなかでも、40代の方におすすめの作品を、3点チョイスしてみました。過酷な運命と戦う少女たち、かつて一世を風靡(ふうび)した作品のリバイバル、ほっこり癒やされるショートアニメとバリエーション豊かなラインナップです。
●『「艦これ」 いつかあの海で』2022年11月3日(木)~放送
人気ブラウザゲーム『艦隊これくしょん』2度目のTVアニメ化となる『「艦これ」 いつかあの海で』が2022年11月3日(木)より放送予定となっています。前回のTVアニメ及び劇場版とは直接の関係はなく、「艦これ」1944という意味ありげな数字の世界からスタートすることが予告されています。この数字が史実を元としたものであれば、艦娘たちには壮絶な戦いが待ち受けていることは間違いないでしょう。
2022年3月に公開されたキービジュアルの中央に描かれているのは、駆逐艦の時雨。白い鉢巻を締め、歯を食いしばりながら正面を見据え砲を構えたその姿からは、悲壮な覚悟がうかがえます。左下には重巡洋艦の最上、右上には戦艦扶桑と山城、左真ん中には駆逐艦の山雲・満潮・朝雲が描かれており、史実で1944年の10月24日から25日にかけてスリガオ海峡で米軍の攻撃を受けて時雨1隻を残し全滅した西村艦隊が勢ぞろいした形となっています。
左上には太平洋戦争を生き延びた幸運艦・雪風の姿が見えますが、彼女が「すべてを見届けた」存在だとするならば、おそらくアニメでも時雨たちに待ち受けている運命は過酷なものとなるでしょう。2019年に発表されてからの3年間、練りに練られた新たな『艦これ』は果たしてどれだけのハイクオリティで世に送り出されるのか、大きな注目が寄せられています。2023年4月にはサービス開始よりついに10周年を迎える『艦これ』から、ますます目が離せません。
●『うる星やつら』2022年10月13日(木)~放送中
小学館創業100周年記念としてフジテレビのノイタミナなどで放送されるのが、今回が2度目のアニメ化となる高橋留美子先生原作の『うる星やつら』です。今から40年以上前となる1981年にスタートした最初のアニメは1986年まで全195回(全218話)+スペシャル1回が放送されるほどの大人気作品となり、当時の少年少女を虜(とりこ)にしていました。
劇場版も6本作られ、なかでも押井守が監督を務めた『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーは』名作として知られています。
今回のアニメは声優も一新され、諸星あたるは古川登志夫さんから神谷浩史さんへ、ラムは平野文さんから上坂すみれさんへと変更になっています。ストーリーは原作から選び抜かれたエピソードが使用される予定で、放送話数は全4クール。まず2クール分が連続放送され、その後は間をおいてさらに2クール分が放送される予定とされています。
かつて伝説を作り出し、現在活躍する一流のクリエイターたちにも大きな影響を与えた『うる星やつら』二度目のアニメ化は要チェックです。
癒やし系作品も二度目の映像化
●『PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL』2022年10月8日(土)~放送中
2021年に放送され、かわいらしさとそのなかに秘められたバイオレンスが爆発的な人気となった 短編アニメーション『PUI PUI モルカー』の第2期『PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL』が、10月8日よりテレビ東京『イニミニマニモ』枠(関東ローカル)で放送開始されました。
1本あたり3分未満のモルモットのような外見を持つ車のような何かである「モルカー」を主人公としたドタバタコメディ作品で、制止している物体を1コマずつ少しずつ動かしてカメラで撮影し、連続させて動いているように見せる「ストップモーション」という技法が特徴的なアニメーションです。
1期はモルカーとドライバー(飼い主)の関わりをメインとしたストーリーが展開されましたが、今回はドライビングスクールが舞台です。第1話のストーリーでは大騒動を起こしたモルカーたちがスクールに連れてこられます。新たな出会いや試練が待ち構えているようです。
キービジュアルには1期にも登場したポテト、シロモ、アビー、チョコ、テディらが教習バージョンとして登場、その他にも個性豊かな新米モルカーたちが登場するようで、期待が膨らみます。愛らしいモルカーたちのプイプイワクワク大暴走を見れば、癒やされること請け合いです。
(早川清一朗)