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【シャーマンキング30周年への情熱(74)】再び焦点があたる「500年前のハオ」と麻倉家の先祖の因縁

少年マガジンエッジ」2022年10月号に掲載の『SHAMAN KING THE SUPER STAR』で描かれた「500年前のハオ」について、前回よりさらに考察を深めます。TVアニメなどに登場し、当時彼を倒したとされる麻倉葉の先祖・葉賢とマタムネとの戦いまでを含め、何が起きたのかを探ります。

500年前のハオについて更に掘り下げて考察!

麻倉葉賢は、麻倉葉の祖先として『シャーマンキング』に登場、ハオとの深い因縁も描かれた。画像は『SHAMAN KINGKC完結版』27巻(講談社)より
麻倉葉賢は、麻倉葉の祖先として『シャーマンキング』に登場、ハオとの深い因縁も描かれた。画像は『SHAMAN KINGKC完結版』27巻(講談社)より

 この10月発売の「少年マガジンエッジ」11月号では、残念ながら『SHAMAN KING THE SUPER STAR」が休載です。そこで今回は、前回も触れた「500年前のハオ」について、さらに掘り下げたいと思います。さすが「SHAMAN KING」シリーズでもトップクラスの人気を誇るハオの話題だけあって、10月号はSNS等でも盛り上がりを見せていました。今回の考察もあわせて楽しんでいただければ幸いです。

 さて、パッチ族としてのハオは20歳以上の見た目なので、転生したのは西暦1480年頃です。この頃、世界は大航海時代で、コロンブスが新大陸(アメリカ大陸)を発見したのが1492年です。まだインカ帝国もアステカ帝国も滅亡していません。レオナルド・ダ・ヴィンチはまだ「モナ・リザ」を描いておらず、ミケランジェロは「ダビデ像」を作っていません。日本は室町時代の後期で銀閣寺が作られる少し前です。

 この頃にハオは、アメリカ先住民族のひとつ「パッチ族」として転生しました。当時はハイドロという名で「スピリット・オブ・ファイア」を手に入れるチャンスをうかがいながら十祭司に選ばれるほどのエリートとして成長していきました。ただ正体を隠しながら生きるのは大変だったようで、幼少期は随分いじめられていたと語っています。元々ハオは世渡りが下手なタイプで人間嫌いですから、そういうものが相手に伝わってしまったのかもしれません。

 十祭司に選ばれたハオはムー大陸まで同行し、フラ・ヤービスがシャーマンキングになる直前に反旗を翻します。これ以上つき合っていると、目覚めたシャーマンキングとともにグレート・スピリッツに行く(死ぬ)ことになるからでしょう。

 実はTVアニメなどを見ると、それは義務ではなさそうですが、シャーマンキングを守護するのが十祭司の役割ですから、一緒にグレート・スピリッツに留まるのが自然です。事実上断れないというやつでしょう(笑)。十祭司はあらかじめその流れを知っていて、ハオはその前にムー大陸を脱出する必要があったと考えられます。「縛られた死」は次の転生に悪影響を及ぼすということかもしれません。

 ところが、地上に戻ったハオを待ち構えていたのは麻倉葉賢と、その持霊にして麻倉葉王の飼い猫だったマタムネでした。ここから先は多分に筆者の想像も入るのですが、さらに考察してみたいと思います。

改めて振り返ると「深い」? 麻倉葉賢とハオの因縁、そして500年前のシャーマンファイト(4枚)

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タシロハヤト

美少女ゲームブランド「âge(アージュ)」の創立メンバーで、長らくシナリオ、演出、監督等を務める。代表作は「君が望む永遠」シリーズ、「マブラヴ」シリーズ。現在はフリーで活動中。『シャーマンキング』の作者、武井宏之氏と旧知の関係である縁から、同作の20周年企画に参加している。
https://twitter.com/tamwoo_k