【漫画】学校に行きたくない優等生と不登校の「不良」のひと夏の交流 「ホッとする」考え方に共感集まる
家庭の事情で転校してきたばかりで、学校ではひとりぼっちの少年。なんとなく「学校に行きたくない」と思う彼は、不登校の「不良」と呼ばれる少年と出会い、彼と交流するなかで徐々に変わっていきます。Twitterで公開されたマンガが「前向きな気持ちになれた」「心が浄化されました」と話題です。作者のあやきさんにお話を聞きました。
家族に褒められてもモヤモヤする少年の心を解きほぐした「不良」の言葉
ぼんやりと「学校に行きたくない」と思う優等生の少年・まひろ。家庭の事情で戻った母の地元の学校では友達もおらず、なんとなくモヤモヤしているなか、彼は同じクラスの不登校の「不良」、柴崎君と出会います。夏休み中に家族ともギクシャクし、自己嫌悪に陥っていたまひろに、ある時柴崎君がかけた言葉とは……。
「不良クラスメイトと夏休みを過ごす話」というタイトルで、Twitterで公開されたマンガが話題と共感を呼んでいます。「すごく心が浄化されました」「雰囲気がたまらない」「素朴でよかった」と、さまざまな感想が集まり、Twitter投稿は1万8千以上のいいねがされました。
このマンガを描いたのは、Twitterやpixivで、定期的に作品を発表しているあやきさん(@kaerimaasu)です。あやきさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーーあやきさんがマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
小学生頃から、鉛筆でらくがきマンガを描いていました。ちゃんと画材をそろえて描き始めたのは、高校生ぐらいです。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
月下美人をモチーフにしたマンガを描きたい、と思ったのがきっかけです。暑い時期の花なので自然と夏の話になり、「ボーイミーツボーイ」が好きなので夏休みにふたりを出会わせようと思いました。
ーー柴崎君はもちろん、おじいちゃんや他の登場人物もリアリティを感じる描かれ方でしたが、モデルになった方などはいますか?
モデルは特にいません。祖母と一緒に暮らしていたことがあるほか、過去に経験した仕事でもお年寄りと関わることが多かったので、マンガに活かせていたらいいなと思います。
ーー先ほどもお話がありましたが、お話の中心となる花として、月下美人を選ばれたのには理由がありますか? あやきさんご自身に思い出などがあればお聞かせ下さい。
自宅に月下美人があり、初めて花がついて咲いたのを見たとき、とてもびっくりしました。ひと晩しか咲かなくて、強い香りがするし、見た目もインパクトがあるので、「印象的なシーンが作れるかも」と思って選びました。
ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
「学校に行きたくなかったあの頃を思い出して、読んでホッとしました」と、言ってくださる方が何人かいました。気持ちを共有できた気がしてうれしかったです。
ーー今後発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
描くペースは遅いですが、SNSを活用して積極的に発表したいです。商業でもたくさん活動できるよう精進します。
また、Webコミックメディア「路草」にて、11月から『べんりなふたり(仮)』を連載開始予定です。初めての連載ということもあり、ぜひ読んでいただきたいです!
(マグミクス編集部)