10月26日は「歴史シミュレーションの日」 旧作も続々プレイ可能 いろんな時代を追体験
多くのプレイヤーがハマった? ファミコン版『信長の野望』
さて、ここからは筆者個人の話になりますが、最初にプレイした戦国シミュレーションゲームは、1988年に発売されたファミコン版『信長の野望・全国版』でした。新品のカセットが3900円から6000円程度で発売されていた時代に、「9800円」という高額な値段となっていましたが、他のカセットの倍の大きさがあり、初めて見たときは驚かされたものです。
当時は自分ひとりで独占できるテレビがなかったのでプレイ時間は限られており、毎回「ちょうそかべ」を選んで「あんさつ」コマンドで隣の大名を殺して空白地にし、すかさず攻め込んで四国を統一したところで終わりにする、というパターンを何度も繰り返していた記憶があります。パソコンを買ってもらってからはそちらでのめり込み、何度も全国制覇を成し遂げたおかげで日本全国の地理にはだいぶ詳しくなったものです。
『三国志』では特に『IX』をやり込んだ記憶があります。始める時代にもよりますが、荊州の南四州は空白地あるいは弱小勢力の支配地域でしたので、オリジナル武将を作ってまずはそこを支配してから劉表と劉備の勢力を平らげて武将を増やし、その後は呉や益州まで手を伸ばして、やがて曹操率いる魏と激突する……までがセオリーでした。劉備配下の関羽・張飛・趙雲を配下にし、諸葛亮を見い出すまでの過程は非常に楽しかった記憶があります。
『太閤立志伝V』にも無限に時間を吸われました。いったい何度、戦国時代の人生を楽しんだのか数え切れません。有志によるデータの追加も盛んで、さまざまな要素を追加しては遊び直すことを繰り返していました。
非常に人気のあるタイトルでしたが、『V』以降の続編がなかったのは少々残念ではあります。とはいえ『V』を超えるのは難しいと思うので、致し方ないかもしれません。2022年になり『太閤立志伝V DX』が発売されていることも、完成度の高さを裏づけていると思えます。
この40年あまり、数多くの歴史シミュレーションゲームが登場し、多くの人を楽しませてくれました。近年のタイトルは分量が多いので社会人には少々辛いところもありますが、過去のタイトルを遊ぶ方法も増えており、ちょっとした息抜きに戦いや冒険を楽しむことができるようになりました。
筆者も先日『大航海時代II』をプレイしてみましたが、現代のタイトルと比較してもゲーム性は優れたものがあります。少し時間が取れるようでしたら、過去の懐かしいタイトルを遊んでみるのもいいかもしれませんね。
(早川清一朗)