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PC-98シリーズの名作ゲームたち 「日本ファルコム」や「エルフ」が各ジャンルを席巻

1982年10月に日本電気(NEC)が発売した16ビットパソコン「PC-9801」では、数多くのゲームが発売されて当時のユーザーを楽しませました。日本ファルコムや光栄(現:コーエーテクモゲームズ)、GAINAXにelf、leaf、アリスソフトなど多数の天才クリエイターがしのぎを削った熱い時代に送り出された名作ゲームを振り返ります。

PC-98で特に名作が多いシミュレーションゲームたち

GAINAXはPC-98向けに「プリンセスメーカー」シリーズを発売していた。画像はガイドブック「プリンセスメーカー2 子育てファイル」(新紀元社)(筆者撮影)
GAINAXはPC-98向けに「プリンセスメーカー」シリーズを発売していた。画像はガイドブック「プリンセスメーカー2 子育てファイル」(新紀元社)(筆者撮影)

 1980年代から90年代にかけて、NECが発売したPC-9801シリーズ(以下、PC-98)向けに膨大な数のPCゲームが発売され、ユーザーを楽しませました。あまりにも数が多くすべては紹介しきれないため、その一部を振り返ります。

 PC-98のゲームを語るとき、絶対に外せないのが日本ファルコムと光栄(現:コーエーテクモゲームズ)でしょう。PC-98の前身であるPC-8801の時代から『イース』や『ドラゴンスレイヤー』『ザナドゥ』『ソーサリアン』など数々の名作を送り出していた日本ファルコムは、1991年から本格的にPC-98専用タイトルの製作へと移行。リアルタイムシミュレーションゲームの『ロードモナーク』や、マウスですべてを操作するアクションゲーム『ブランディッシュ』など、当時最先端のゲームを次々と発売しています。筆者個人として最も遊んだタイトルは、PC-88/98で発売された『ダイナソア』で、まるで『ベルセルク』のような暗く硬派な作風が印象に残っています。

 光栄のタイトルも、ことごとくが名作ぞろいです。「三国志」シリーズのなかでは『III』から『V』までがPC-98用に開発されていますが、初期のタイトルも移植されており、なかでも『II』は出色の出来だった印象があります。また私事ながら、初代『三国志』を遊んでいた時に火計で起こった火に巻かれ、関羽が焼け死んだときのことは忘れられません。

「信長の野望」シリーズは初代『信長の野望』から第4作『武将風雲録』までが移植され、第5作『覇王伝』と第6作『天翔記』がPC-98用に発売されています。当時、いったいどれだけの時間を溶かしたのか記憶にありません。

 後にアニメで有名となったGAINAXも、PCゲームを発売していました。特に赤井孝美氏が監督・脚本・キャラクターデザインを務めた「プリンセスメーカー」シリーズは新たに「美少女シミュレーション」というジャンルを確立し、後のさまざまなゲームに大きな影響を与えています。

 また、木村明広氏のデザインが印象的な『エメラルドドラゴン』のグラフィックも決して忘れることができません。PC-98以外にも多数のPCで発売された名作です。

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