ロボットアニメの「ライバル機」にふさわしい色は「青」? 主役の座奪うほどの人気者も
時には主人公の機体でもメインカラーに使われる「青」。その青を使うと、不思議とライバル的存在の強力な機体になることがあります。強敵感のある青い機体をいくつかご紹介していきましょう。
「青」をメインにするとライバルになる?
ロボットアニメで青といえば、主役機によく使われる色のひとつです。しかし、それ以上にライバル機で使われることが多い印象がありませんか?
特にサンライズ制作のロボットアニメでは青い機体がライバル機として多く出ているイメージがあります。そこでいくつかのサンライズ制作のロボットアニメで登場した、青い機体を振り返ってみましょう。
青い機体といえば、時系列で考えた場合『機動戦士ガンダム』(1979年)に登場した「グフ」がまず最初に思い浮かびます。
ランバ・ラル大尉の乗った新型MS(モビルスーツ)グフは、それまで敵側にはザクしかいなかったことから大きなインパクトを与えました。加えて右腕の電磁ムチ「ヒート・ロッド」、左手指のマシンガンといった独自の兵装に、両肩の威嚇するようなスパイクの形状と、デザイン的にもザクよりも強いという印象があります。
このグフから青い機体は強い……というイメージが与えられたのかもしれません。惜しむらくはグフの強さはランバ・ラル込みの強さであり、その後に登場するようになった量産型のグフたちはガンダムの前に雑魚となってしまったことです。
この登場直後は強力なライバル機だったのに、中盤以降に大量投入されて弱体化して見える機体といえば、『聖戦士ダンバイン』(1983年)の「ビランビー」も同様でしょうか。
主役機ダンバインの発展型で、一般人にも扱えるようにオーラ増幅器を搭載した新型オーラバトラーがビランビーです。その能力は旧式機をはるかに凌駕していて、初登場時にはバーン・バニングスがダンバイン、ダーナ・オシー、ドラムロと同時に戦って圧倒するという強さを見せつけました。
しかし、徐々にオーラ力を増していった主人公ショウ・ザマの前に対応できず、後続の新型機にその座を奪われてしまいます。もっとも一般人の乗る機体としては優秀で、量産機が続々と戦線に投入されて最終回まで出番がありました。
これらの機体と違って、『装甲騎兵ボトムズ』(1983年)に登場したPS(パーフェクトソルジャー)のイプシロン用に設計された専用機「ストライクドッグ」は、ワンオフ機として最後まで強敵ぶりを発揮しています。
逆に主人公のキリコ・キュービィーが、量産型汎用機であるスコープドッグに乗っていたことから、従来のリアルロボットものとは逆の立場になっていました。左腕のアイアンクローが特徴的で、デザイン的にも強敵感を増しています。