『水星の魔女』はまるで「乙女ゲー」? 御三家攻略完了で、凄絶展開が始まるか
スレッタに次々と攻略されていくキャラたち

本作を「乙女ゲー」と言いましたが、その流れで各キャラを見てみましょう。
最初に攻略されたキャラはミオリネです。この女性同士のカップリングに「百合」という言葉を使う方が多くいます。これに関してミオリネ自身がセリフで「水星って お固いのね」「こっちじゃ全然ありよ」と同性婚を肯定しているので、この世界では当たり前のことかもしれません。
前述の通り、問題発言の多いミオリネはファンから「名(迷)セリフ製造機」とも言われており、「ダブスタクソオヤジ!」「ロミジュリったら許さないからね!」など、Twitterで毎週のように話題にされています。
最初はスレッタを利用しようとしていただけでしたが、話数が進むにつれて口ではキツい言葉をはきながらも信頼するようになり、最近ではある種の独占欲も見せるようになりました。本作のメインヒロイン枠と考えるべきでしょうか?
続いてはMSで戦う「決闘」ではまったく見せ場のないグエル。1話でのミオリネに対する行為から視聴者からブーイングの多かったキャラですが、話数が進むにつれて見せるようになった意外な行動に人気が急上昇した珍しいキャラです。
3話のラストでスレッタに求愛するという予想外の行動がファンの想像をかき立て、翌週までの間にさまざまなラブロマンスが予想されていました。結果、その求愛行動を4話で否定したものの、心はすでにスレッタに寄せており、テンプレート通りの「ツンデレ」と言われています。
5話での敗北で寮を追い出され、学校内でキャンプしている描写があったことから、今後はスレッタのいる地球寮に転がり込むのでは? と言われているグエル。予想以上に愛されるキャラとなったグエルの株はどこまで上がるのか注目したいところです。
一見、クールな美少年キャラだと思われていましたが、実は重い宿命を背負っていたのがエラン・ケレスでした。実は「強化人士4号」と呼ばれる存在で、本物のエランと同じ顔に整形された別人という意外な過去を持っています。
その過去からスレッタが自分と近い存在だと思い込んでいましたが、違うと分かった途端に態度を一変しました。一部では「ヤンデレ」枠になるのでは? と思われていましたが、スレッタとの決闘で心を通わせながらも決闘に敗北したことで廃棄処分となってしまいます。はたして復帰はあるのか? それとも別人が入れ替わるのか? 今後の展開に注目です。
この他にも年上のスレッタに「先輩」と呼ばせているチュチュ。その髪型と性格、発表された設定書では釘バットを持っていたことから、各方面で急速に注目されています。専用MSを持っていることから、決闘での活躍を期待する声もありました。
そして、御三家最後のひとりとなるシャディク・ゼネリですが、7話以降でのスレッタとの関係がどうなるのか期待大です。スレッタを「水星ちゃん」と呼んで、興味を示しているところから決闘は避けられないでしょう。はたしてスレッタにどう攻略されるか見モノと考える人も多いことと思います。
『水星の魔女』は第1シーズンが12話。残り半分まで来たところです。おそらく御三家との決闘が終わったところで急展開、新章につながる怒涛の展開が予想されるところ。ひょっとしたら学園ものの「乙女ゲー」展開はそろそろ終了かもしれません。
(加々美利治)