【シャーマンキング30周年への情熱(75)】『シャーマンキング』新旧主人公の違いは「個性」とは言い切れない?
2022春年に放送終了したTVアニメ「SHAMAN KING」では、続編制作決定のPVが流れました。詳報はいつ頃になるでしょうか? それを楽しみに待ちながら今回は続編の主人公である麻倉花のキャラクターを掘り下げてみます。
息子・麻倉花は麻倉葉とは対称的な性格
2022年11月発売の「少年マガジンエッジ」12月号は、残念ながら『SHAMAN KING THE SUPER STAR』が休載です。作者の武井宏之先生はマンガだけでなく、イラスト、キャラクター原案、メカデザインなど広く活躍されているので、そういったプロジェクトに携わっているのかもしれません。体調不良などではないようですから、次回を気長に待ちたいと思います。
さて、2022年の春先にTVアニメ『SHAMAN KING』の放映が終了し、それと同時に続編の制作決定PVが流れるという衝撃の展開がありました。筆者がアニメ『SHAMAN KING』の制作に関わっていた当時、続編の企画は具体的ではなかったので(筆者が知る限り)、勝手な推測ですが、2023年の夏ごろに正式な発表、2024年の春あたりに放映開始なのではないでしょうか。
続編の主人公は、原作の続編として描かれた『SHAMAN KING FLOWERS』の主人公、麻倉花であると見られています。もし24年春の放送となれば、ちょうど花の咲く季節ですから、麻倉花にはお似合いの時期です!
とはいえ、それまでの間にポロポロと「おこぼれ」情報が出てくるのもまたよくある話なので、来月あたりそういうことが起きないか……と淡い期待をしつつ、今回は『SHAMAN KING』の主人公・麻倉葉とその息子、麻倉花の「新旧主人公比較」をしてみたいと思います!
TVアニメ『SHAMAN KING』公式サイトで観ることができるPVでは、争いを好まず「毎日のんびり楽に暮らしたい」と考える葉に対し、花は好戦的に描かれています。不良たちに囲まれても敵意をむき出しにして迎え撃つ勢いです。
この描写に限らず、花は後先を考えずに突っ走っていろいろ「やらかす」性格で、周囲は扱いに手を焼くものの、それが状況を打破する力ともなる人物として描かれています。
「なんとかかる」とユルく過ごしている葉とは対称的な性格に見えますが、実は単なる「個性」とは言いきれない事情があります。それは、シャーマンファイトを知らずに生まれたこと、14歳という多感な時期に父親と比べられることへの反感、そして父親を超えたくても超えられない苛立ち……といったもので説明することができます。
読者のみなさんの実体験、もしくは子育て中の親御さん読者の苦労とシンクロしそうなキーワードだと思いませんか? これらを掘り下げていきましょう。