『セーラームーン』主人公を「食ってた」? マーキュリーがファンの心をつかんだ理由とは
セーラーマーキュリーは、初代アニメ放送時から現在まで根強い人気を誇っており、彼女が主人公のスピンオフ作品『美少女戦士セーラームーンSuperS 亜美ちゃんの初恋』が劇場版で公開されるほど。彼女のどのような要素が、男女問わず多くのファンたちの心をつかんだのでしょうか?
男の子はセーラーマーキュリーのここに弱かった!
セーラーマーキュリーこと水野亜美は、武内直子さんによる作品『美少女戦士セーラームーン』に登場するキャラクターです。心優しく控えめな性格のセーラー戦士のひとりですが、IQ300で趣味は読書とチェス。全国模試では常に1位を取るなど天才的な側面も持ち合わせています。
作中では、プリンセス・セレニティを守護する四守護神の生まれ変わりとして、主人公・月野うさぎとともに、地球を守るために戦う使命を背負っています。
ややたれ目で優しい目をした水色のショートボブが似合う女の子。普段は清楚で内気な性格ですが、敵との戦闘シーンでは、天才頭脳を駆使して敵を分析し、ほかのセーラー戦士たちに助言を送るなどブレーン的存在に変貌します。
見た目とのギャップやときどき見せる天然ぶりや、毒舌ならぬ正論を述べるその姿は、思わず守ってあげたくなる大和撫子でもあり、つい甘えたくなる頼れるお姉さんでもあります。もちろん彼女のキャラクター的魅力が人気に火をつけたのは言うまでもありませんが、彼女を演じた声優さんの演技力や声もまた亜美ちゃん人気の要因のひとつでしょう。
さらに彼女の人気から分かる、当時の男性の心をつかむ女性キャラには「いくつかの共通点」がありました。
●声優・久川綾さんによる理想の女性像
1992年〜1997年に放送された初回のアニメ放送では青ニプロダクション所属の久川綾さんが声優を務めました。セーラーマーキュリーのように、どこか包容力のある女性らしいキャラクターを演じることが多く、『魔法少女リリカルなのは』のリンディ・ハラオウンや『パルテナの鏡』のパルテナ様。戦う女の子としては、後に『ハートキャッチプリキュア!』でキュアムーンライトこと月影ゆり役を演じています。
彼女の声が、女性らしさあふれるセーラーマーキュリーのキャラクターに見事一致したこともまた、ファンの心をつかむ要因のひとつともなったのでしょう。
●セーラーマーキュリーからわかる人気女性キャラの共通点
知的で女性らしい、包容力がある女性キャラといえば『風の谷のナウシカ』のナウシカです。優しい顔にどこかはかなげな印象を受ける彼女は、知性にあふれ、見た目とは反対に、国を守り人と自然が共生する世界を作るという強い意志と行動力を持ち合わせています。ナウシカもまた1984年に宮崎駿監督の長編アニメーション作品として公開されてから、令和の時代になった今でもなお根強い人気を誇っています。
彼女たちに共通しているのは女性らしさと美しさ、かつ強い行動力と、周りからの信頼の厚さです。女性らしいと聞くと、思わず守ってあげたくなる存在を思い浮かべますが、だからこそ彼女たちの意志の強さと行動力とのギャップに魅力を感じるのではないでしょうか。
(もっとグッド)