『ダイの大冒険』最終回の演出で追加された「伏線」の秘密 「復活」の可能性を推測
果たして『ダイの大冒険』はどこで復活するのか?
続編の始動。ファンの多くが望む形は、やはりマンガでの再始動だと思います。しかし、これにはいくつかの問題がありました。現在、原作者の三条先生と作画担当の稲田浩司先生は、こちらも長い休眠期にあった『冒険王ビィト』の連載を再開、まだストーリーが進行中だからです。
それに稲田先生の体調不良といった事情もあるため、今すぐの物語完結は考えられません。そうなると残念ながら、稲田先生の作画による続編の可能性は低いと言わざる得ないでしょう。
そうなると、現在「Vジャンプ」で連載中の『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』で作画を担当している芝田優作先生が、連載終了後に続けて執筆する可能性が考えられます。しかし先の展開は見えませんが、こちらもまだまだ終わる気配がありません。もし芝田先生が担当するにしても、何年か先と考えるのが普通です。
この他にも近日、発売される予定の小説版という可能性も考えられますが、筆者はそれ以上に可能性が高いメディアがあると推測しました。それが、いきなりのTVアニメによる続編です。
今回のアニメスタッフの作品に対する情熱はファンの多くも認めるところで、このスタッフが続投すれば最高の作品になるだろうことが予想されることでしょう。今回の『ダイの大冒険』ブーム再燃の立役者とも言えるTVアニメでの続編ならば、多くのファンも納得できること間違いありません。
また、この説を主張する理由のひとつに、三条先生がアニメ最終回について指示を出したことが挙げられます。少なくともアニメ続編の可能性がゼロなら、わざわざ指示は出しません。逆にアニメによる続編の可能性がわずかでもあるから、指示を出したとも考えられます。
そして、ここからは筆者の希望的観測ですが、三条先生のアニメ続編での立場です。まったくの想像ですが、脚本家としての参加、またはシリーズ構成を担当する可能性があるかもしれません。なぜなら三条先生は以前にも、東映アニメーション作品で4作品もシリーズ構成と脚本として参加していました。
もしも三条先生自らが陣頭指揮を執るような作品であるならば、それはマンガとアニメというジャンル違いではあるものの、実質的な続編となることは間違いありません。この陣容ならば、頭の固い一部のファンも納得することでしょう。
思えば三条先生は自身の代表作である特撮ヒーロー番組『仮面ライダーW』の続編を、マンガ『風都探偵』という形で連載し、TVアニメや舞台劇にまでしています。作品の発表形式にとらわれない展開は、お手の物かもしれません。
あくまでも筆者の推論ではありますが、『ダイの大冒険』の続編の可能性はゼロではない。何年かかっても、発表してほしいと思います。多くのファンも同じ気持ちでしょうから。
(加々美利治)