サッカー漫画の主人公だけで日本代表を組んだら 超攻撃的布陣が完成?
サッカーマンガの主人公だけで、日本代表フォーメーションを再現!? 果たして、サッカーマンガの主人公たちのポジションは、偏っているのかいないのか? 現実の日本代表の快進撃が盛り上がるなか、マンガの主人公キャラだけで日本代表チームを組めるのか、検証します。
サッカーマンガの主人公のポジションは意外と豊富?
FIFAワールドカップカタール2022で、日本代表が強豪スペイン、ドイツを破る快挙! 2大会連続の、グループステージ突破を達成しました。大金星の連続で、日本国内のサッカーへの注目度も過去最高と言えるのではないでしょうか。そして、『キャプテン翼』の高橋洋一先生が、ドイツ戦後にニュース番組でインタビューを受けるなど、サッカーマンガにも注目が集まっています。
サッカーマンガは数多く存在しますが、その主人公は攻撃的な選手に偏っていて、守備の選手が少ない印象があります。しかし、観戦すれば分かる通り、勝ち上がるには攻撃的なプレーヤーも守備に優れたプレーヤーも両方必要です。
そこで疑問です。攻撃的な選手が多い印象のサッカーマンガの主人公だけで、「現実の日本代表のフォーメーションを再現」することは可能なのでしょうか? ポジションごとに発表していきます。
※なお、ワールドカップの日本代表は4-2-3-1と3-4-2-1を併用していますが、キックオフ時点では4-2-3-1が多かったため、フォーメーションは4-2-3-1として考えます。また、サッカーマンガのキャラも、複数のポジションをこなせる例は少なくありません。選出のルールとして、たとえ本職のポジションでなくとも、公式戦かそれに準ずる試合で、そのポジションについていればOKとします。
●ゴールキーパーの主人公はかなり少ない?
・GK(ゴールキーパー):神谷蒼(『蒼のアインツ』)
『蒼のアインツ』の主人公・神谷蒼は、ドイツ2部リーグで活躍する若手ゴールキーパーです。180cmそこそこと、ゴールキーパーとしては身長が物足りませんが、度胸がよく反射神経と判断力に優れ、決して折れない鋼鉄のメンタルの持ち主でもあります。所属クラブの1部昇格に貢献し、作中でも日本代表選出経験がある選手です。
『蒼のアインツ』は珍しいゴールキーパーを主人公にしたマンガで、ストライカーの主人公だらけのサッカーマンガではあまり見ない、ゴールキーパーがコーチング(ディフェンスするプレーヤーへの指示)をする描写があります。ゴールキーパーはそのポジションの特殊性(手を使っていい)から、他のフィールドプレーヤーと練習内容が大きく異なるため、練習中の描写も新鮮です。
ゴールキーパーは直接的に得点に絡む可能性が低いポジションのためか、円堂守(『イナズマイレブン』)、熊谷五郎(『オフサイド』)、など、ゴールキーパーの主人公は少なめです。円堂と熊谷は後に別ポジションにコンバートされているので、今回は神谷を正ゴールキーパーとしました。
●DF(ディフェンダー)に選ぶ4人は?
・CB(センターバック):千明明(『Mr.CB ミスターシービー』)、嵐木八咫郎(『カテナチオ』)
・LSB(左サイドバック):青井葦人(『アオアシ』)
・RSB(右サイドバック):マツモト(『LOST MAN』)
ディフェンダーの主人公もあまりおらず、選考に苦慮しました。『LOST MAN』のマツモトは国籍も経歴も不明の謎の男で、日本代表資格があるかも不透明ですが、全ポジションをこなせるユーティリティプレーヤーです。最初のエピソードで、ルーマニアのチーム「ブラショフ・パレスFC」の右サイドバックに入っていたため、ここでは右サイドバックで起用します。どのポジションもできるため、味方の負傷など、不慮の事態が発生した場合は他のポジションに回せるのも強みです。
他の3人は本職のポジションです。センターバックの千明明(『Mr.CB ミスターシービー』)は、3部リーグのチームに加入したばかりの10代の選手。ルーキーですが、フィジカルの強さ、空中戦の勘に光るものがある選手です。
もうひとりのセンターバック・嵐木八咫郎(あらき・やたろう『カテナチオ』)は、イタリア1部リーグのクラブと契約したばかりで、同じく10代の選手です。フィジカルの強さとサッカーIQには、光るものがありますが、技術は未熟。また、高校最後の試合に懲罰的采配(チームメイトとの喧嘩が原因)でセンターバックにコンバートされるまで、攻撃的ミッドフィルダーだったため、ディフェンダーの経験が浅いです。『カテナチオ』自体が2022年の10月に連載開始された新しいマンガなので、嵐木が今後どのようなプレーヤーになるかは未知数と言えるでしょう。
左サイドバックには、アニメ化もされた人気作『アオアシ』の主人公・青井葦人を選びます。葦人は、ユース(育成組織)の選手です。フィジカルはイマイチ、技術は未熟ですが、ピッチを俯瞰できる視野の広さを持ったプレーヤーで、必要な選手と言えるでしょう。
他に候補として、右サイドバックに梶本洋平(『マネーフットボール』)、センターバックに武田弾丸(『超機動暴発蹴球野郎 リベロの武田』)がいますが、梶本は2部リーグ所属、武田はギャグマンガのキャラのため、重複するポジションは上記のプレーヤーを優先しました。