『スラムダンク』名朋は敗北していた? 実は描かれていなかったIH優勝校とは
『SLAM DUNK(スラムダンク)』を語るうえで外せない、王者・山王工業高校との試合。決勝戦かのような大迫力ですが、実際はIHの2回戦目でした。作中では、優勝校についての情報が明かされず、1部完結となってしまいます。結局、IH優勝校はどこだったのでしょうか?
IH優勝校は、結局どこ?
映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開され、さらに盛り上がりを見せている大人気バスケマンガ『SLAM DUNK(スラムダンク)』。映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、湘北高校vs山王工業高校の試合が描かれており、「この試合がとうとうアニメで見られるとは!」とファンの間で歓喜の声があがっています。
作中で王者・山王に勝利した湘北でしたが、次の対戦相手・愛和学院に対しての体力は残っていなかったようで、「ボロ負けした」という結果が明かされています。その年に海南大付属高校が2位という情報以外、インターハイについての言及はありませんでした。この記事では、映画『THE FIRST SLAM DUNK』でも明かされることはなかった、インターハイの優勝校について考察します。
最初の優勝候補は、湘北がボロ負けした愛和学院です。試合のシーンはほとんど描かれず、湘北との試合に至っては、たったひと文「ウソのようにボロ負けした」で締めくくられていました。作中では、「愛知の星」と呼ばれる諸星大が所属するチームで、海南の牧が諸星のプレーを見るために愛知まで訪れたほど、注視される存在でした。
トーナメント表を確認してみると、これは推測の域にすぎませんが、Aブロックを1位通過したものの、準決勝で海南に敗れてしまったのでしょう。そうなると、優勝校には当てはまらなくなってしまいます。
では、反対のDブロックだった名朋工業高校はどうでしょうか? 読者の間でもかなり有力株として注目されていました。ナレーションで、「全国は森重を知る」というメッセージがあったことや、桜木と森重寛の接触シーンなどから、かなり大物感ただよう雰囲気で描かれていました。この描かれ方から「雰囲気を察するに名朋が優勝か?」という意見が多いようです。しかし、読者たちの予想は井上先生の言葉によってくつがえされてしまいます。
朝日新聞社によるバスケット選手との対談企画で、井上先生自身がインターハイ優勝校について言及しています。井上先生いわく、「作中には登場していない高校が優勝した」とのことです。まさかの回答に「あそこまであおっていたのに、名朋が優勝じゃないなんて!」と衝撃を受けるのではないでしょうか?
ここで一度、今までの情報を振り返ってみましょう。まず、準優勝が海南大付属であること。ここでAブロックとBブロックのチームが優勝候補から外れます。そして、CブロックとDブロックで描かれていたチームは名朋と大栄高校でした。こちらの2チームも優勝ではないとなると、残るはCブロックしかありません。
Cブロックに属するチームは作中で描かれていないため、候補をしぼる決め手はトーナメント表のみです。Cブロックでシードを獲得しているのはたった1チームでした。そのため、唯一シードを獲得していた博多商大付属高校が優勝したのではないか、と推測できます。
しかし、これはあくまで推測でしかありません。王者・山王がインターハイ初出場の湘北に負けてしまった実績もあるため、シードだから優勝と確約することはできません。ましてや、井上先生が「作中には登場していない高校が優勝した」というヒントを残したうえで、こんなに分かりやすいチームを優勝させるとも思えないのです。
井上先生が「続きはやりたい」とコメントしていることや、単行本の最終ページで「第1部完」と記載されていたことから、『スラムダンク』の続きが描かれる可能性がまだ残っています。もし、続きが描かれるのなら、「優勝校についても触れてくれたら……」と、期待している読者も多いのではないでしょうか?
(マグミクス編集部)