『ドラクエ1』洞窟を「たいまつ無し」でクリア! ファミコン少年の「才能の無駄遣い」
大人になった今では考えられないほど集中力と器用さを持っていた子供の頃。それを勉強に向ければ良かったものの、その能力を主に使ったのは、ファミコンなどのTVゲームでした。今回は「能力が限界突破していた?」「ゾーンに入っていた?」と今では思ってしまう子供の頃のTVゲームに向けられた無意味な異常能力を振り返ります。
限界突破? 子供がみせる異常な器用さと集中力
大人になった今では考えられないほど集中力と器用さを持っていた子供の頃。その能力を主に向けたのは、ファミコンなどのTVゲーム。大人になった今、思い出すと、「能力が限界突破していた?」「ゾーンに入っていた?」と思わざるを得ないプレイはたくさんありました。
そこで今回は、子供の頃のTVゲームに向けられた「無意味な異常能力」を振り返ります。
●壁に当たる音で行先を判断『ドラゴンクエスト』のダンジョン
生まれて初めて出会ったRPG『ドラゴンクエスト』(FC版)。戦い方やフィールドの歩き方、ゴールドや呪文の使い方、当時としては豊富な装備のバリエーションなど何から何まで新鮮でした。
特に早解きを目指していたわけではありませんが、敵に屈しようとも何度も再チャレンジしてストーリーを進めていました。そうすると、いつしか何度も通るダンジョンの道順は覚えてしまい、たいまつやレミーラを使わず往来できるようになりました。
これは主人公が壁に当たった時の音で、次に曲がる道を判断するというもので、たとえばリムルダールへ行ける「沼地の洞窟」のような簡単なものから、「竜王の城」のような遠い道のりでも可能になりました。
またこのゲームの特徴として20文字からなる「ふっかつのじゅもん」がありますが、頻繁に使うそれは暗記できていました。
そんななか、ほぼファミコンに興味がない姉が、ラリホーを覚えたての低レベルでドムドーラの「あくまのきし」を撃破し、「ロトのよろい」を獲得。私は装備もある程度準備し、それなりのレベルで挑んだのに、あっさり敵を制圧してしまった姉に、感心と嫉妬心を抱いたものです。
●保存できなきゃ書けばいいじゃない『ファミスタ』ペナントレース
野球ゲーム『ファミリースタジアム』の選手には打率やホームラン数は設定されていたものの固定で、ヒットを打とうが打つまいが打率が変わることはありませんでした。現在の野球ゲームといえば、成績が残るのは当たり前だし、なんだったら百数十試合のペナントレースもできます。しかし当時は、成績の保存などというものはなく、1試合1試合をやり切りで楽しむものでした。
しかし、それでは収まらないのが子供。保存できないのなら記録をつければいいと、自チームの打撃成績、投手成績をノートに書き、それを当時のペナントレース数130試合を完走させるという、今では考えられない遊び方をしていました。
ただ、コンピューター相手では噛み応えがないので、自チームが飛び抜けて好成績を上げてしまい、リアル感がなく萎えたため1シーズンでこのプレイは断念してしまいました。