『ドラクエ1』洞窟を「たいまつ無し」でクリア! ファミコン少年の「才能の無駄遣い」
『ぷよぷよ』奇跡の14連鎖は二度とできなかった……

●手が勝手に動くゾーンに入りクッパを撃破
『スーパーマリオブラザーズ』は、やりこんでいくうちに「勝手に縛りプレイ」を考えさせてくれるゲームでした。ノーミスクリアに始まり、チビマリオのまま全クリ、土管ワープを使わず全クリ、ゴールポールで必ず5000点ゲットでしがみつくプレイなど、自分や友人が考案した遊び方を楽しんでいました。
なかでも一番難しかったのは「ノーミス×ファイアマリオ×土管使わず×全クッパをファイアボール撃破」という縛り。何度やっても敵に接触してしまいファイアマリオからチビに戻りリセット。これを繰り返していくうちに、もはや手が勝手に動くいわゆる「ゾーン」に入り込み、今まで難所だったところをスイスイと突破していく瞬間が訪れます。
そして8-4のクッパもファイアボールで撃ち落としクリア。何時間かかったかは憶えていませんが、達成感はあったものの意外と嬉しくなかったことを憶えています。きっと、これで「『スーパーマリオ』をやり尽くした……」と噛みしめてしまったからだと思います。
●偶然? 突如、きれいに組み上る『ぷよぷよ通』の連鎖
それほどパズルゲームが得意ではなかった少年時代。友人が『ぷよぷよ通』を持っていたため、眺めていると連続でぷよを消す「連鎖」を何度となく見せてくれました。
そこでふと疑問「これは何連鎖までできるのか?」と尋ねると「最大値は知らないけど俺は16連鎖したことがある」と豪語。聞けばゲームモードで「とことんぷよぷよ」という、ボッチで練習できるモードがあるとのこと。
そこで友人に簡単な連鎖の組み方を教わり、私は「とことんぷよぷよ」をプレイ。6連鎖くらいまでは常時組めるようになりましたが、そのあとはぷよの色の次第。そうやって練習すること数時間。突然、あれよあれよと美しく組み上っていき、これ以上積んだらあふれる! となったところで連鎖開始。2連鎖、3連鎖、4連鎖……と続き、14連鎖まで伸びました。興奮して友人を見るとグー寝。14連鎖を伝えると、信じてないのかリアクションが薄口だったのを憶えています。
「これは得意なジャンルかも」と、以後もプレイしてみましたが、14連鎖はあれっきり組み上らず結局一度きり……。偶然だったのか、プレイし過ぎで幻だったのか? 今では確証を得られません。
ガチのやりこみ勢にしたら上記のプレイはぬるいものかもしれませんが、子供時代にファミコンに熱中した世代ならば、「あるある」と共感してくれる方も多いのではないでしょうか。大人になってから振り返ると、あのときの集中力や器用さは限界突破していたなとしみじみ思い出してしまいます。
(南城与右衛門)