なぜルフィを殺さなかった? 『ワンピ』黄猿は「無能」ではなくスパイなのか
光を駆使した強烈な技を繰り出す黄猿は、『ONE PIECE』のなかで「最強」に位置づける人も多いキャラです。しかしシャボンディ諸島では、ルーキーを全員取り逃がしていることから、「実はそんなに強くない」説もあります。また、「ルフィへの殺意が感じられない」と思わせる違和感のある行動も多く、ネットでは「スパイ説」が浮上しました。
黄猿は本当に強いのか!? 謎多き最強キャラの真実とは

『ONE PIECE』に登場する海軍大将で、ロギア系「ピカピカの実」の能力者・黄猿(ボルサリーノ)は、光を駆使して数々の技を繰り出します。攻撃の威力や範囲、スピードともに最上級クラスである上に、自身の体を光に変えられるため物理攻撃は通用しません。
黄猿の能力はあまりにも「チート」すぎるため、ネット上では「悪魔の実のなかで一番厄介なのは『ピカピカの実』だよね」「黄猿をどうやって倒したらいいの!?」と、話題に上がることも多いです。「光の速さを超えるのは、既存のキャラでは厳しい。覇気の攻撃も当てづらいのでは」との見解を示すファンもいるようで、黄猿登場シーンはファンに絶望を与えています。
そんな最強説もある黄猿ですが、一部のファンの間では「実はそんなに強くないのではないか?」という意見も浮上しています。まず理由として挙げられるのは、シャボンディ諸島での戦いです。黄猿は4人のルーキーたち(ウルージ、ドレーク、ホーキンス、アプー)と一度に対決し、圧倒的な実力の差を見せつけますが、結局彼らにとどめをさすことなく全員を取り逃がしてしまいました。この場面に関して、ネット上で「無能すぎる」と言われてしまっている黄猿ですが、一方で「何か意図があったのではないか」「もし『スパイ』だったら有能だな」と考察するファンもいます。
ネット上でささやかれる「黄猿は革命軍のスパイ説」を、もう少し詳しく見ていきましょう。発端は、黄猿が掲げる「どっちつかずの正義」というポリシーです。「黄猿はマイペースだし、革命軍の信条に同意すれば、あっさり海軍から乗り換えてスパイになりそう」という意見もあります。
例えば、シャボンディ諸島では前述の船長たちを逃がしたほか、麦わらの一味も追いつめたものの、レイリーの助けが入り、とどめはさせていません。これに関しても「レイリーが助けに来るの分かってて、待っていたのでは」「黄猿は天竜人の命令である以上、海賊たちと戦わなきゃいけないけど、手抜いてるようにしか見えない」と、思うファンもいるようです。その後、麦わらの一味をシャボンディ諸島から各地に飛ばしたバーソロミュー・くまが、革命軍の幹部であると明らかになったため、「黄猿はくまと打ち合わせして、一味を逃がしたのでは」との考察もあります。
また、「マリンフォード頂上戦争」でも、黄猿はルフィを圧倒するも致命傷を与えていません。むしろ仲間のところへ蹴り飛ばすといった行動をとっている上に、戦争終了間際には、ルフィとジンベエを乗せて逃げるローの潜水艦を「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」で攻撃するも、結局逃亡を許してしまっています。その後、黄猿は他の大将に聞こえるように、「これでまだ生きてたらァ…あいつらァ運が良かったんだと 諦めるしかないねェ~~!!」と発言しました。
一連の場面に関して、「ルフィを助けているように見える」「エースを助けに行くルフィを狙ったとき、本人じゃなくて鍵だけ破壊してるのが違和感。エースは無理でも、ルフィだけは無事に済むようにしていたのでは」と、ネット上で考察するファンもいます。黄猿の数々の行動に、疑問を持つファンは少なからずいるようです。最終章で、黄猿の言動の謎は明らかになるのでしょうか。
(マグミクス編集部)