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ジャンプ編集部「アニメ化はしない」主義を打ち破った! ヒット作連発の時代を作った立役者たち

『ONE PIECE』や『ドラゴンボール』など「週刊少年ジャンプ」原作のアニメ作品は東映動画(現:東映アニメーション)が製作し、フジテレビで放送されています。実は「ジャンプ」はアニメ化を嫌っていた時期があり、その壁を打ち破った『Dr.スランプ』のアニメ化に、東映動画とフジテレビが尽力した歴史が蜜月関係を生み出しました。

かつて、「週刊少年ジャンプ」はアニメ化を避けていた時期があった

歴史的大ヒットとなった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
歴史的大ヒットとなった『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 1969年にアニメ化された『男一匹ガキ大将』(作:本宮ひろ志)以来、「週刊少年ジャンプ」原作のTVアニメは、日本人にとって日常の一部として存在し続けています。膨大な数の作品がアニメ化されているため、見ていた年代ごとにそれぞれ思い出の作品が存在しているのではないでしょうか。

 1999年にアニメ化された『ONE PIECE(ワンピース)』は2022年現在も放送が続けられており2021年には放送1000回を突破、2022年夏に公開された『ONE PIECE FILM RED』は興行収入171億円、観客動員数1231万人を記録し、「ジャンプ」看板作品としての存在感をまざまざと見せつけました。

 1986年にアニメ化された『ドラゴンボール』も2022年に劇場版『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が公開されるなど、今なお人気に衰えなどみじんも見られません。

 近年も『鬼滅の刃』が記録的ヒットを飛ばし、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は興収400億円越えを達成。2022年秋クールには『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』や『チェンソーマン』、『BLEACH』や『僕のヒーローアカデミア』も放送中で、「ジャンプ」原作アニメは日本のエンターテイメントのなかで最も重要な存在として位置づけられていると言っても過言ではありません。

 しかし、そんな「ジャンプ」の歴史のなかで、アニメ化が行われていない時期があります。1973年に『侍ジャイアンツ』(マンガ:井上コオ、原作:梶原一騎)がアニメ化されてから、実に7年半の間、空白期間があるのです。

 その理由はなぜか。それは「週刊少年ジャンプ」の3代目編集長、故・西村繁男氏がアニメ化に消極的だったためでした。

 西村氏は月2回発売だった「少年ジャンプ」創刊号から編集者を務めており、本宮ひろし氏を発掘するなどらつ腕を振るった人物です。その伝説はすべてを書き連ねると本が数冊でき上がるほどの分量になるため割愛させていただきますが、「週刊少年ジャンプ」の前に「少年ブック」という雑誌で編集者を務めた時期があり、川崎のぼる先生原作の『スカイヤーズ5』のアニメ化の際にTV局に振り回された経験などから、アニメ化を忌避するようになっていたのです。

【画像】公開前は賛否両論、公開されればヒット!「ジャンプ」映画(5枚)

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