『刃牙』強いのに「瞬殺」されたキャラ3選 「まさかのかませ化」「2秒?」
人気格闘マンガ『刃牙』シリーズでは、様々な戦いが繰り広げられてきました。そのなかには、「瞬殺」と呼べるほどの早さで、勝負がついた戦いも多く存在します。今回は、そんな瞬殺のなかで、特にインパクトの強かった戦いを紹介します。
花山薫との激闘を制した空手の天才がまさかの「瞬殺」?

多くの戦いが繰り広げられてきた人気格闘マンガ『刃牙』シリーズでは、数々の忘れがたい勝負の「決着」も描かれてきました。そのなかでも、激闘になりそうな強者vs強者の展開にもかかわらず、それを覆すような「瞬殺」が起きた際の驚きはとても大きく、時が経っても読者の記憶に残っています。
●烈海王vs愚地克巳:『グラップラー刃牙』第34巻
第1部『グラップラー刃牙』の「最大トーナメント編」では、その後も活躍するメインキャラが多く登場しています。そして、人気キャラである中国拳法の達人・烈海王と近代空手の天才・愚地克巳も、このトーナメントで初登場し、3回戦で激突しました。
試合開始直後、烈は異常な肺活量を駆使して圧縮した空気を飛ばし、克巳の目を潰して距離を詰めます。そして、克巳が焦って繰り出した「マッハ突き」に、冷静に中段突きをカウンターで合わせ、克巳を観客席まで吹き飛ばしました。それでも何とか立ち上がった克巳でしたが、烈から4000年の歴史を持つ中国拳法の凄さを、言葉でもぶつけられます。
「キサマ等のいる場所は 既に我々が2000年前に通過した場所だッッッ」
烈の言葉を聞いて、克巳はまるで納得したかのように崩れ落ち、勝負がつきました。
烈は1回戦、2回戦をほぼ無傷で圧勝し、克巳は2回戦で激闘の末、最強喧嘩師・花山薫相手に必殺の「マッハ突き」で勝利しており、3回戦は好勝負になると思われていました。しかし、試合は烈が克巳を「瞬殺」するという、驚きの結果になったのです。また、戦いの内容もさることながら、烈の言葉のインパクトがとても強く、ネットミームとしても広まり、ファンの間では、『刃牙』シリーズの名言のひとつとして認知されています。
そして、烈と克巳はこの後、徐々に友情を深めていきました。3部『範馬刃牙』で克巳がさらに「マッハ突き」を極めようとした際は、烈は上記の3回戦を振り返り、「(マッハ突きを見て)背スジが凍ったものだ」「あの結果に見るほど わたしと君には実力(ちから)の差はないッッ」と、当時から克巳の力を認めていたことを告白しています。
●範馬刃牙vs郭春成:『バキ』第24巻
第2部『バキ』の「中国大擂台賽(ちゅうごくだいらいたいさい)」編では、100年に一度の中国武術界最強の「海皇」を決める大会に、刃牙や勇次郎が参加しました。 そして、1回戦で中国勢の負けが多いことに憤慨した郭海皇の提案で、大会は中国vs日米連合の対抗戦に変更されます。そして、この対抗戦で、刃牙は郭海皇の息子・郭春成を「瞬殺」するのです。
試合開始とともに仕掛けた、春成の中段突き。刃牙はそれをかわしながら、顎の先端を正確に拳で打ち抜くと、続けざまにアッパーと廻し蹴りを顎に決めて、春成を沈めました。
この試合の時間は「2秒」。まさに「瞬殺」と呼べる戦いです。この試合は、直前に致死性の毒から刃牙が「復活」した後ということもあって、物語の展開的に刃牙の勝利は揺るがないと思われていました。しかし、郭春成には中国武術界の頂点に立つ郭海皇の息子と言うバックボーンもあり、不甲斐ない他の海王の代わりとして登場した裏社会で「狂獣」と呼ばれる男という設定だったため、まさかこれほど速い決着になるとは思わず、驚いた読者も多かったようです。
この大会では、他にも勇次郎が劉海王をあっという間に戦闘不能にしたり、郭海皇がサムワン海王を金的の攻撃だけで倒したり、楊海王がビスケット・オリバに頭から一撃で潰されたりと、瞬殺が多く描かれていました。ただ、これまでの刃牙の戦いは、相手の力をマックスまで引き出すような展開が多かったため、より大きなインパクトを残しています。死の淵から復活したことで、刃牙の強さが「一段上のステージ」に登ったことも実感できる「瞬殺試合」です。