『水星の魔女』年明けついに最終回 第0話「PROLOGUE」との不穏な共通点を考察
毎回の超展開でハラハラドキドキさせられる『水星の魔女』。2022年最後の放送は最終回一本前ということで、展開を気にするファンは多かったようです。はたして、どんな展開が待ち受けていたのでしょうか?
最高のクリスマスプレゼントになったエピソード
2022年最後の放送となった、12月25日の『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第11話「地球の魔女」。この続きである第12話「逃げ出すよりも進むことを」は、第1クール最終回ということで続きが気になって仕方ないというファンが多いようです。しかし年末年始ということで、次の放送は2週間後。ファンには長く感じる年越しとなるでしょう。
※以下の文章には、最新話数である第11話「地球の魔女」に関するネタバレが含まれています。
前回の第10話「巡る思い」で、ふとしたすれ違いからスレッタ・マーキュリーは自分がミオリネ・レンブランに必要とされていないと思い込んでしまいました。
その流れから、自分が必要な人間だと認めてほしいスレッタは、雑事でも率先して手を挙げて行動するようになります。ところが、偶然から自分の弁当がなかったショックによって、友達だと思っていた地球寮の仲間からも見放されたと思い込んでしまいました。
ここまでのスレッタはどん底状態で、ひとりでトイレに閉じこもっている姿は見ていられないほど。この時の筆者は、まかり間違ってスレッタがこんな状態のまま年を越したら、2週間気になって悶々としていたことでしょう。それくらいスレッタの気持ちが伝わってきました。
水星で暮らしてきたスレッタは、近い年齢の人間がいなかったことから、友達というものに憧れがあったことはセリフから推測できます。学校でしたいことを「やりたいことリスト」として持っているのがその証拠。しかし、それゆえにコミュニケーションの取り方がまだよく分かっていません。そのため、母であるプロスペラから「ドツボ」と言われる状態になってしまいます。
それを助けたのが、グイグイと迫ってきたミオリネでした。前回の説明不足で遠くなったスレッタとの距離を強引に縮めにきます。もっともミオリネも最初は気にかけていなかったのですが、スレッタの異変に気付いたニカ・ナナウラから背中を押される形での行動でした。さすがはニカ姉です。
ここでスレッタとミオリネの距離はそれまで以上につながり、一気にオープニング映像で見られるような関係に近づきました。正直、筆者もここまで急に距離感が縮むとは思わなかったです。それと同時に、この鬱々とした展開に何話もかけなかったことに安堵しました。おそらく見ていたファンの方々の多くも、このシーンに思わず笑みがこぼれたことと思います。
ちなみに筆者が特に注目したのは、ミオリネにいろいろと注文をつけられて答えていたスレッタが唯一、微妙な顔になった「週2回の部屋の掃除」でした。まぁ、お世辞にもキレイな部屋ではなかったですから、スレッタが困惑するのも当然です。
こうして前回からのスレッタとミオリネの懸案事項は解決しましたが、他にも年をまたぐ問題がいくつかありました。