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『ガンダム』なぜハマーンは男に恵まれなかった? 富野監督に「小悪党に成り下がった女」と言われる理由

ハマーンが最後に「求めた」男

ハマーンは、ジュドーを認め、仲間になるよう誘ったU.C.ガンダムBlu-rayライブラリーズ 『機動戦士ガンダムZZ』 I(バンダイナムコアーツ)
ハマーンは、ジュドーを認め、仲間になるよう誘ったU.C.ガンダムBlu-rayライブラリーズ 『機動戦士ガンダムZZ』 I(バンダイナムコアーツ)

 そして、ハマーンにとって、シャアと並ぶほどの「運命の男」とも言える人物がジュドー・アーシタです。

 ジュドーにシャアと同じ気配や強さ、そしてシンパシーを感じたハマーンは、今までにないほど強い興味を抱き、再三にわたって仲間にならないかとアプローチし、自らの心情を吐露することもありました。ジュドーもハマーンには惹かれていたようで、もしハマーンがネオ・ジオンを率いていなかったら、この関係は成就したのかもしれません。

 ですが、ジュドーにとってハマーンは改心なくば受け入れられる存在ではなく、最終的にジュドーはハマーンと戦うことを選択。ハマーンは敗れたのです。

「ジュドーという強い子に会えて、地球圏へ帰ってきて良かった」というハマーンの最期の言葉と、「強い男に憧れながらもそうした存在を理解できず、小悪党に成り下がった女」という富野由悠季監督の評を合わせると、彼女にとってのジュドーは「ようやく理解の片鱗をつかむことができた強い男」なのではないかと考えさせられます。

 ハマーン・カーンは自分が興味を持った人間には、当人の意思を無視してどこまでも執着しますが、逆に自分が他人から興味を持たれると我意に固執して頭からはねつける面を持つ女性だという評価があります。シャアやカミーユ、ジュドーに見せた執着と、彼女を主君と仰いだマシュマー・セロや自らの地位向上のために近づいたグレミー・トトへの態度を見るに、その評価は間違ってはいないように思われます。

 そんな彼女が自らを省みてその生を永らえる機会はなかったのでしょうか。どうすればその機会は得られたのでしょう。ハマーンの誕生日である1月10日が近づく度に、彼女の一ファンである筆者は、想像せずにはいられません。

(マグミクス編集部)

【画像】抜群スタイル! ハマーン様がハイクオリティフィギュア化(7枚)

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