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『わが青春のアルカディア』BS12で放映 自由を求める宇宙海賊は欧州で「視聴率70%」

松本零士原作アニメの人気キャラといえば、『銀河鉄道999』の美女・メーテルを思い浮かべる人が多いと思います。もうひとり、宇宙海賊キャプテンハーロックも忘れられません。ハーロックがなぜ宇宙海賊になったのか、その秘密が『わが青春のアルカディア』では描かれています。欧州でも人気のハーロックの誕生秘話を紹介します。

TVアニメ版は水木一郎さんが主題歌を熱唱

映画『わが青春のアルカディア』ポスタービジュアル (C)松本零士・東急エージェンシー・東映
映画『わが青春のアルカディア』ポスタービジュアル (C)松本零士・東急エージェンシー・東映

「宇宙の海はおれの海 おれのはてしない憧れさ」

 1978年~79年に放映された、TVアニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』(テレビ朝日系)の主題歌の冒頭の一節です。歌ったのは、2022年12月に亡くなった水木一郎さんでした。男のロマンと友情を切々と歌い上げた名曲として、心に刻んでいるファンは多いのではないでしょうか。

 人気漫画家・松本零士氏の代表作のひとつである『宇宙海賊キャプテンハーロック』は、テレビ朝日でTVアニメ化された後、1982年に勝間田具治監督による劇場アニメ『わが青春のアルカディア』が公開されています。『銀河鉄道999』でも鉄郎の窮地を救ったクールな大人キャラのハーロックですが、劇場版ではまだ彼の若かったころが描かれています。

 2023年1月8日(日)のBS12では、19時からの「日曜アニメ劇場」にて『わが青春のアルカディア』が放映されます。同作の見どころ、ハーロックの海外での人気ぶりを紹介します。

TVアニメを観ていなくても楽しめる「エピソード0」

 最初のTVシリーズとなったテレビ朝日版『宇宙海賊キャプテンハーロック』では、地球侵略を企む知的植物生命体マゾーンとハーロックとの戦いが描かれましたが、『わが青春のアルカディア』は青年期のハーロックが伝説の宇宙海賊になるまでの前日談です。いわば「エピソード0」となっています。TVシリーズを観ていない人も楽しめます。

 外宇宙へと進出するようになった地球人は、異星人イルミダスとの戦いに敗北してしまいます。イルミダスによって服従させられていた地球人のなかで、元軍人のハーロックだけが反旗を翻します。天才的エンジニアである大山トチローが密かに建造した宇宙戦艦へと乗り込み、宇宙海賊を名乗るハーロックでした。戦艦には「ドクロ」の旗がたなびきます。

 ハーロックとトチローは、1000年前の先祖の代から固い友情で結ばれていたこと、ハーロックが片目を失った理由などのエピソードが語られます。イルミダス地球占領軍司令官・ゼータとの対決が、クライマックスとなっています。

 ちなみにハーロックが掲げる「ドクロ」の旗には、松本零士氏いわく「死んでも、なお戦い抜く」という意味が込められているそうです。

 ハーロック役は井上真樹夫さん、トチローは富山敬さん、ハーロックが愛した女・マーヤに武藤礼子さん、老トカーガ兵に森山周一郎さん……と、レジェンド声優たちが名前を連ねています。複葉機を操縦するハーロック1世を、大物俳優の石原裕次郎さんが演じたことも公開時に大きな話題となりました。

【画像】びっしり描かれた計器類がカッコよかった! 松本零士のSF作品たち(10枚)

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