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ゲームソフトは高い? 安い? 立場によって割れる意見

時代によってゲームソフトの価格はある程度上下しますが、小中学生が気軽に買える額ではありませんでした。しかし大人の娯楽として考えると、むしろコスパの良さが光ります。ゲームソフトは高いのか、安いのか。それぞれの意見に迫ります。

小中学生にとっては高嶺の花だった「ゲームソフト」

スーパーファミコンソフトは、高いものだと1万円を超えるケースも(画像:写真AC)
スーパーファミコンソフトは、高いものだと1万円を超えるケースも(画像:写真AC)

「ファミリーコンピュータ」(以下、ファミコン)の登場から、もうじき40年が経とうとしています。この間、多くの世代に「ゲーム」という娯楽が浸透し、遊んだタイトルこそ違えども「ゲームは楽しい!」という共通認識が広がっていきました。

 遊び始めれば楽しいのは間違いありませんが、プレイするための時間を空けたり、あらかじめ宿題を済ませたりと、いくつもの壁が立ちはだかります。そうした壁のなかでも特に大きいのが、ゲームソフトの価格でしょう。

 額はゲームによってまちまちですが、得られる面白さとは別に、その価格自体を「高い」と感じている人もいれば、「安い」と受け止めている人もいます。それぞれに考え方や理由がありますが、自分と逆側の意見は見えにくいもの。「高い」と「安い」、それぞれにどんな意見や考え方があるのか、その代表的な例を紹介します。

●マンガや小説、映画などと比べると、単価が高く感じる

 ゲームソフトが高いと感じる理由は、まず価格そのものにあります。インディーを含む小規模の開発であれば数千円、時には数百円で買えるゲームもありますが、注目を集めやすい大作などは6~8千円くらいが現在の標準的なラインです。ここに消費税も加わるため、高めのものだと1万円近くの出費を覚悟するケースもあります。

 世の中にはさまざまな娯楽があり、作品単位で楽しめるものだと、マンガや小説、アニメにドラマ、映画など、枚挙に暇がないほどです。こうしたコンテンツ同士で比べると、1作品で1万円近いこともあるゲームソフトは、高めという印象を受けます。

 完結まで長い作品もあり、例えば全10巻~20巻ほどのマンガや小説だと、ゲームソフトと同程度と言えるかもしれません。しかしゲーム側も、前後編であったり直接繋がる複数本のシリーズなどもあるため、「比較しても高め」というイメージは拭いにくいところ。

 また金額に対する印象は、状況や立場によっても変化します。毎月数千円のお小遣いをもらう学生の立場だと、数か月かけてお金を貯めないとゲームソフトを買えません。最初のゲームライフがこうした状況だと、その印象が後々まで続くので、「高い」と感じるのも至極当然でしょう。

●時代の変化が「ゲームソフト代」に対する認識に影響する場合も

 またゲームは、時代と共にあり方が変わっており、それが価格のイメージに影響を与えているケースもあります。特に顕著なのは、携帯電話やスマホの普及で一気に拡大した、「基本無料系ゲーム」の台頭です。

 基本無料のゲームは、文字通りただプレイするだけならお金がかかりません(通信費等はかかりますが)。しかもジャンルが多彩で、RPGやパズル、育成にカード系など幅広く展開しており、FPS・TPS系STGも人気を博しています。こうしたゲーム体験を無料で遊べる環境に慣れると、お金がかかる従来のゲーム(買い切り型)を「高い」と感じてしまうのも無理のない話です。

 ちなみに、一般的なゲームソフト1本分よりも高い課金アイテムに手を出すプレイヤーもいますが、課金せずに遊ぶ人も少なくないため、「基本無料」と「買い切り方」に対する印象は意見が分かれやすいところです。

 また、インターネットの普及に伴い、買い切り方のゲームであっても、追加で費用がかかるケースもあります。それは、「追加ダウンロードコンテンツ」(以下、追加DLC)の存在です。ゲームによっては、新たなストーリー、新キャラ、新衣装などが有料で販売され、すべての追加DLCを購入すると元のゲームソフト代すら超えることもあります。 追加DLCの購入は任意なので、強制的にお金を取られるわけではありません。しかし、最初のゲームソフト代だけで全部揃わないのは腑に落ちない、と考える人もいます。

 また近年は、興味があるゲームがあっても実況配信を見て済ませる人も少なからずおり、そのスタイルに慣れるとゲームの購入に割高感を覚えてもおかしくありません。

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