有名なのにタイトルが言えない「ジブリ」名曲 「歌詞ないから?」「検索不利」
「スタジオジブリ」作品の名曲たちは歌詞のないインスト曲が多く、有名なのになかなか検索しにくいです。サブスク時代にいつでもあの曲を検索できるよう、曲名をおさらいしましょう。
歌詞アリとナシでタイトル違う曲も?
近年、音楽はうろ覚えでも、「検索」して聴ける時代に入ったといえます。とはいえ、検索には「歌詞」「曲名」のいずれかが必要です。そのため、誰もが知る名曲であっても、なかなか検索しにくい楽曲群もあります。そのひとつが、「ジブリ」作品の名曲たちです。
『天空の城のラピュタ』の「君をのせて」や、『千と千尋の神隠し』の「いつも何度でも」のように、歌詞があれば良いのですが、久石譲さんが織りなすジブリの劇伴は、基本的には楽曲のみのインストゥルメンタル。ということで、これからはいつでもジブリの名曲たちを手元に引き寄せて聴けるように、「あの名曲」たちのタイトルを一気におさらいしましょう。
まず「ナウシカのほら、『らんらん』いうやつ」で、お馴染みの、『風の谷のナウシカ』のクライマックスでかかる、あの曲(実際、「ナウシカ ランラン」で曲名はすぐに出てきます)です。そのタイトルは、「ナウシカ・レクイエム」といいます。
作曲はもちろん久石譲さんですが、あの憂いを帯びた歌声を担当していたのは、当時まだ4歳だったシンガーの麻衣さんでした。彼女は久石さんの実の娘さんで、まさかの父娘共演の楽曲だったのです。久石さんは当時、イメージに合ったボーイソプラノを探していたそうですが、試しに歌わせてみた麻衣さんの歌声を宮崎駿監督が気に入り、本編に採用されました。
その他、『となりのトトロ』も「さんぽ」など、印象的な名曲はたくさん登場します。なかでも劇伴としてもっとも印象的なのが、夜の場面(例えばメイとサツキがトトロに乗って夜空を散歩するシーンなど)でたびたび挿入される「あの曲」です。
優しく、膨らみのあるメロディは『トトロ』の世界観にぴったりなのですが、いつまでも「あの曲」とは言っていられません。正式には、「風のとおり道」というタイトルです。この曲は久石譲さんが『トトロ』より前に作っていたもので、音声の入っていないラッシュ版を確認した際、「ここで使うために(この曲は)生まれてきたんだ」と確信したといいます。
また2022年4月27日には、久石譲さんがピアノを試し弾きしている動画を、ヴァイオリン奏者の後藤博亮さんがTwitterに投稿し、約63万4000のいいねを記録しました。ここで演奏されていたのは、『千と千尋の神隠し』の劇伴のひとつです。木村弓さんの歌う「いのちの名前」という曲名で、知っている方も多いかもしれませんが、動画のようなインスト曲の場合、タイトルは「あの夏へ」となっています。アレンジ違いで、「あの日の川」でも検索にヒットするので、比較的調べやすい曲です。
定期的に、無性に聴きたくなるジブリの楽曲たち。今度からぜひ、曲名で検索してみてください。ちなみに、久石さんの公式YouTubeにも、数々の名曲がアップされています。
(片野)