「カリスマ」過ぎて実写化が難しそうなキャラ 「適役が浮かばない」
実写化予定のない作品のカリスマキャラの再現はさらに無理?

まだ実写化されていない、予定もない作品のカリスマたちは、さらに難しそうなキャラが多いです。
「悪のカリスマ」といえば、『ジョジョの奇妙な冒険』のディオ・ブランドーも外せません。『ジョジョ』は日本が舞台の第4部だけ実写化されましたが、ディオが登場する1部や3部も、いつか「海外で実写化」ということもありえます。
ディオはツェペリに吸血鬼として犠牲にした人数を問われると、「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」と返し、顔色ひとつ変えずに人で混雑している歩道に車を突っ込むよう命じるなど、まさに「生まれついての悪」を体現しています。彼のために躊躇なく死ねる部下も多いカリスマ性や、知的な美青年ぶりを出しつつ、いざ追い詰められたときのみっともなさも表現しないといけないので、なかなか難しい役です。
その他、文明が滅んだ世界を舞台にしたマンガ『Dr.STONE』の獅子王司は、武力とカリスマ性をもって理想郷「司帝国」を築こうとしたカリスマでした。石化前の世界では「霊長類最強の高校生」と称されるほどの武力を持っている上に、意に沿わない者は躊躇なく殺す独善的な一面を持っているかと思いきや、人心掌握に長けていてリーダーシップを発揮するなど、帝国のトップに君臨するのも納得の実力を見せています。
何よりも驚きなのが、そんなカリスマ性を持った司が、まだ高校生であることです。舞台『「Dr.STONE」THE STAGE ~SCIENCE WORLD~』では、宇野結也さんが司を演じ好評を博しましたが、映画やドラマ化された場合、完全な3次元でチート級の身体能力と、カリスマ性を若手俳優が再現できるのでしょうか。もしかすると、年齢の改変も起きるかもしれません。
また、性別や年齢を問わず周囲から慕われているのも、カリスマキャラのポイントです。『チェンソーマン』の主要キャラ・マキマは主人公・デンジをはじめ、数々のデビルハンターから憧れの対象とされています。
目的のためには手段を選ばず、「使えない公安(ウチ)の犬は安楽死させられるんだって」「キミの選択肢は二つ 悪魔として私に殺されるか、人として私に飼われるか」と、デンジに投げかける冷酷な一面も持ち合わせ、上層部に対しても物おじしません。さらに、美人でスタイル抜群でもあり、知的さとけだるげな雰囲気も持っています。『チェンソーマン』には、強烈なビジュアルのキャラが多数登場しますが、一番再現のハードルが高いのはマキマかもしれません。
カリスマ性を持つさまざまなキャラクターを挙げてきましたが、いずれも知力や武力はもちろん、人心掌握術、圧倒的狂気など、周りのキャラやファンを惹きつける理由がありました。すでに実写化が発表されている作品のキャラは、誰が演じるか不明ですが、高いハードルを越えてその魅力を再現してほしいものです。
(田中泉)