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シャアはなぜアクシズを落とす必要があった? 理由のひとつは「35歳の壁」か

宇宙世紀0093年3月12日、シャア・アズナブルは宿命のライバルであるアムロ・レイと戦い、両者共に行方不明となりました。なぜ、シャアはこのときアムロと決着を付けようとしたのか。地球にアクシズを落とそうとしたのか。その理由は、シャアの年齢にあったのかもしれません。

『逆襲のシャア』時点で、シャアは30代半ばとなっていた

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』 (C)創通・サンライズ
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』 (C)創通・サンライズ

 宇宙世紀0093年3月12日、シャア・アズナブルは宿命のライバルであるアムロ・レイと戦い、両者共に行方不明となりました。アクシズの落下は阻止され、シャアが目論んだ地球の寒冷化による強制的な人類の宇宙移住も果たされることなく、人の営みがそれまで通りに続いていく結果に終わったのです。

 それにしても、シャアはなぜアクシズを落としたのでしょうか。アクシズはジオン共和国がアステロイドベルトにある小惑星を用いて建設した巨大プラントであり、一年戦争後はジオン残党軍の拠点として重要な役割を果たしてきました。宇宙世紀0086年には核パルスエンジンを用いて地球圏への移動を開始し、0087年10月に到達。ハマーン・カーン指揮の元、当初はアクシズ、後にはネオ・ジオンを名乗り、地球圏の諸勢力と激しい戦いを繰り広げたのです。

 ネオ・ジオンの敗北後は地球連邦の管理下に置かれていましたが、0093年3月、アクシズは金塊と引き換えにシャア率いる新生ネオ・ジオンへの譲渡が決定され、アクシズ落としへの道が開かれたのです。

 結果だけ見ればアクシズをシャアに渡した地球連邦の愚かさが際立ちますが、少し見方を変えると、地球連邦の考えが分からなくもありません。

 別に、地球に落とすのはアクシズでなくてもいいのです。何かを地球に落としたいのであれば、過去の例のようにコロニーを落とせばいいだけの話。戦乱で放棄されたコロニーはいくつもあるでしょう。わざわざネオ・ジオンの象徴でもあるアクシズを落とす必要はありません。地球連邦にとってはむしろ、アクシズを渡せば、どこに潜んでいるのか分からないジオン勢力が集結し、監視もしやすくなると考えても不思議ではありません。地球へ落とすためだけにシャアがアクシズを入手する必要性はなかったのです。

 ではなぜ、シャアはアクシズを落としたのか。もしかしたら、もっとも早く手に入る大質量物体だったことが理由かもしれません。シャアはネオ・ジオンの総帥としてスペースノイドのために働いていました。しかし真の望みが何かと言えば、アムロとの決着を付けることでした。そしてこのとき、シャアには時間的な制約がありました。公式の設定では、シャアの誕生日は宇宙世紀0059年11月17日。間もなく、35歳を迎えようとしていたのです。

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