『ドラクエ』屈指の感動エピソード3選 人によっては「鬱」だけど泣ける!
「ドラゴンクエスト」で心に残っているシーンといえば、何を思い出しますか? 意外と、楽しい場面や劇的な勝利だけではなく、悲しく切ない場面を思い浮かべる人もいると思います。今回はそんな泣ける「ドラゴンクエスト」の感動シーンを紹介します。
世界を救ったのに「消える」なんて!
「ドラゴンクエスト」シリーズといえば、ゲームファンなら誰もが知る国民的RPGですが、実はその物語には勇敢で楽しい冒険だけではなく、切なく悲しい感動のシーンが多く存在します。今回はそんな泣ける「ドラゴンクエスト」にスポットを当てました。
※この記事は、「ドラゴンクエスト」シリーズより『VI 幻の大地』『VII エデンの戦士たち』『XI 過ぎ去りし時を求めて』のネタバレを含みます。ご了承の上お読みください。
『ドラゴンクエストVI 幻の大地』のエンディング、バーバラとの別れは、このゲームの世界の本質を表現したイベントであり、「ドラクエ」シリーズ屈指の名シーンと言えるでしょう。
『ドラクエVI』は現実の世界と、夢の世界で構成され、夢の世界は人の心の中の世界が魔王デスタムーアによって実体化されていました。最初にプレイヤーが操作している主人公は、実は夢の住人で、のちに肉体を取り戻していきます。しかし、本作のヒロインであるバーバラは、デスタムーアに滅ぼされた魔法都市カルベローナ出身で、肉体を失い、精神だけの存在となっていました。
バーバラが主人公たちと冒険できたのは、皮肉なことに夢の世界を実体化させたデスタムーアのおかげ。デスタムーアを討つと、現実世界と夢の世界は切り離され、バーバラは主人公たちからは目に見えず、干渉もできなくなります。
ゲームのエンディング、魔王を倒した祝宴を開く城内にバーバラの姿がありません。主人公が探し出すと、バーバラは突然の別れを切り出します。バーバラは、魔王を倒せば自分が消えてしまうことを分かっていたのです。「あたしは みんなのこと ぜったいに わすれないよって…」と言い残して消えていくバーバラ。
エンディングの最後に、ミレーユが水晶を使い、ゼニス城にいるバーバラを見ることができ、会うことはできなくなったけど、元気な姿を確認し、物語は幕を閉じます。最後の最後に残酷な世界の運命をつきつける終わり方は、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。