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独特の“ユルさ”が肝か!? 『けものフレンズ2』おさえておきたい人気の理由

2017年放送開始するや社会現象になった『けものフレンズ』。2019年1月からの続編に向けてヒットの秘訣を考察しました。

"ユルさ"がヒットの秘訣か

 2019年1月14日(月・祝)深夜から放送が始まった『けものフレンズ2』。2017年放送の前作『けものフレンズ』は、「現代用語の基礎知識選 ユーキャン新語・流行語大賞2017」にノミネートされ、舞台化や全国の動物園とのコラボなどが展開。動画サイト「ニコニコ動画」に配信されると異例の1200万回超えの再生回数を記録し、社会現象となりました。

「どうしてみんな見てるの?」人気の理由を考察していきます。

『けものフレンズ』は、神秘の物質「サンドスター」の影響で、ヒトの姿に変身したアニマルガールたち(通称フレンズ)が暮らす「ジャパリパーク」を描いた作品です。サーバルキャットのサーバルの冒険を主軸に、様々なフレンズや謎の生命体セルリアンが登場します。

 そもそも本作品はアニメだけでなく、コミックなどの他媒体の垣根を越えたメディアミックス作品として誕生しました。ブームになっている『けものフレンズ』はテレビアニメ版で、それ以前にスマホゲームがあったものの、アニメ放送を前にサービスを終了しています。

遠くを見つめるヒトのフレンズ「キュルル」とフレンズたち(画像:(C)KFP2A)
遠くを見つめるヒトのフレンズ「キュルル」とフレンズたち(画像:(C)KFP2A)

 アニメ特撮研究家の氷川竜介氏は、「現在の深夜アニメの多くは、ひたすらデータ量を増やす方向性をとっている。より正確に、より複雑に、より緻密に、より自然に……という手段で画面の『求心力』に相当する『クオリティ』を高めようとしているのだ。ところが『けものフレンズ』は、まったく逆方向の制作姿勢をとっている」(出典:『けものフレンズ』現象を読み解く/imidas)と指摘。とにかくユルいのが本作品の特徴です。

 他のアニメ作品とは一線を画する”動物ファースト”という独自の世界観がヒットの秘訣なのではないかと、氷川氏は推測しています。

「キュルル」は謎の多い存在(画像:(C)KFP2A)
「キュルル」は謎の多い存在(画像:(C)KFP2A)

 また、”謎”も大きな魅力の一つです。主人公らがジャパリパークを探検していくと、人類がいたかのような不自然な人工物が登場します。そこから作品の裏を探るさまざまな憶測をすることも、ファンを熱狂させています。

 登場する「フレンズ」は、実在する数々の動物を元にデザインされています。ほんわかとしたデザインは、コンセプトデザインを担当した吉崎観音の「動物を好きになってもらいたい」という想いから生まれたものだといいます。

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