社会体験アプリがブランド向上を加速? 一風堂のゲームが半年で250万プレイ突破
社会のさまざまな職業体験ができる子供向けスマートフォンアプリ『ごっこランド』に登場した、「一風堂」のラーメン作り体験ゲームが人気を集めています。企業が人びとにメッセージを伝える手段のひとつを、ゲームアプリが担いつつあります。
全国展開している食育イベントをアプリでも
博多発のラーメン店「一風堂」のラーメン作りが体験できるスマートフォンゲーム『一風堂のラーメンをつくろう』が、2018年7月のリリース後半年を待たずに早くもプレイ回数250万回を突破、子ども世代を中心に大きく広がっています。

同ゲームは、親子で遊んで学べる社会体験アプリ『ごっこランド』内でリリースされている体験ゲームのひとつで、一風堂のユニフォームを着粉をこねてのばし、製麺して茹で、スープを注ぎ盛り付けて食べる……といったラーメンづくりの基本工程を体験できるものです。
一風堂を運営する力の源グループはもともと、食育を主な目的としたラーメンと餃子作りのワークショップを2003年から15年間、全国600以上の学校を会場に実施。これとは別に、有料の体験型食育プログラム「チャイルドキッチン」も福岡を拠点に国内外で展開しています。体験ゲームは、それらの「デジタル版」と位置づけられています。

「特徴としてはリピーターがすごく多いという結果が出ていますね。そもそもラーメンが子供たちにとって身近なものということもありますし、盛り付けが自由なゲームなので、自分の好きなラーメンを作れるという楽しさもあると思います」
こう話すのは、『ごっこランド』アプリを開発する、株式会社キッズスター取締役の松本健太郎さん。実際に福岡で「チャイルドキッチン」を見学し、場所や時間といった制約にとらわれず、リアルなワークショップを補完するものを『ごっこランド』で提供したいという思いがあったそうです。
ゲーム開発に携わった力の源カンパニー執行役員の工藤智さんによると、一風堂の店舗では、子供向けのメニュー表に『ごっこランド』のQRコードを掲載。ラーメンができ上がるの待っている間に楽しそうにプレイしている子どもたちが多いといいます。