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社会体験アプリがブランド向上を加速? 一風堂のゲームが半年で250万プレイ突破

「子供向けだから」といって妥協しない

 松本さん、工藤さんらがゲームの開発で重視したのは、子供向けだからといってクオリティに妥協しないことだといいます。

「(子供は)いちばん素直で、一番厳しい目を持っているお客様ですので。コンテンツを公開する前に、実際にターゲットとなる世代の子どもたちを集めてプレイしてもらい、狙った通りの反応をしてくれているかなど、複数回チェックを繰り返しています」(松本さん)

完成したラーメンを食べるシーンも用意。ラーメンをすする効果音もリアルに再現している
完成したラーメンを食べるシーンも用意。ラーメンをすする効果音もリアルに再現している

 ゲームのなかであっても、博多ラーメンならではの文化や、麺をすすって食べるという日本の食文化を世界中に伝える一風堂の啓蒙活動もゲームのなかで伝えようと、麺をすするシーンでリアルな効果音を出したり、麺の固さによって茹で時間が異なることが理解できたり……といった細部にわたる仕掛けをこらしたといいます。

「 『ごっこランド』は、子供が最初にブランドと接するメディアになっている側面がありますね。対象年齢が2歳からですので、例えばラーメンを知る最初の想起として「一風堂」が挙がるということが強みになり得ます」(松本さん)

『ごっこランド』には2019年1月現在、飲食業を中心に小売、銀行、航空会社など23の企業が参画。ブランドディング、マーケティングのツールとして積極的に活用されています。子供向けのワークショップを長年続けてきた一風堂にとって、『ごっこランド』との連携は、企業としてのメッセージ発信をさらに加速するものとなるでしょう。

(マグミクス編集部)

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