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スーマリのあと、もう一度ブームを沸騰させた「1987年発売のカセット」とは?【ファミコン40周年】

2023年はファミリーコンピュータが40周年を迎えます。ファミコン初期の時代からブームの沸騰、やがて衰退し、次世代ゲーム機に役目を譲るまで経験した筆者が、当時の思い出を語ります。今回は第2回目、『スーパーマリオブラザーズ』から1987年に大ブームを巻き起こした「あのカセット」までを振り返ります。

『スーパーマリオブラザーズ』の衝撃

『スーパーマリオブラザーズ』 (C)Nintendo
『スーパーマリオブラザーズ』 (C)Nintendo

 1983年7月15日に発売され、2023年で発売から40周年を迎えたファミコンは、日本国内で1935万台、世界で6191万台を売り上げ、家庭用ゲーム機文化の浸透に大きな貢献を果たしました。その歴史について、筆者の個人的な記憶に基づいて振り返ってみようと思います。今回は『スーパーマリオブラザーズ』がもたらした衝撃から、1987年に発売された「あのカセット」までを語ります。

 ファミコンの歴史を語るとき、絶対に外せないタイトルはいくつもありますが、その筆頭と言えるのが『スーマリ』こと『スーパーマリオブラザーズ』でしょう。それまでのアクションゲームは敵に触れるとダメージを受けるのが当たり前でしたが、なんと『スーマリ』では踏むと敵を倒せたのです。これは革命的な出来事でした。さらにワープや無限1UPなどの隠し要素も豊富で、当時の子供たちは夢中になってプレイしていたものです。その後、マリオが任天堂の顔となったのもうなずけます。

 隠し要素と言えば、1985年7月には初のファミコン情報誌、「ファミマガ」こと「ファミリーコンピュータMagazine」が創刊され、大人気となりました。情報誌の登場前は「コロコロコミック」が情報源として頼りにされていましたが、ゲームに関するページ数はそれほど多くなかったため、子供たちは常に情報に飢えていたのです。その後も「ファミ通」(旧称:ファミコン通信)や「ファミコン必勝本」、「マル勝ファミコン」などをはじめとする無数の雑誌が創刊され、子供たちを夢中にさせていました。

 特に「ファミマガ」が掲載していた特別なコマンドやバグ技を紹介する「ウル技」は大人気でしたが、中にひとつだけ混ぜられていた「ウソ技」に泣かされた方も大勢生み出しました。筆者も『水晶の龍』の野球拳に思い切り引っかかった記憶があります。

 他にも1985年の後半には友情破壊ゲームとも言われる『キン肉マン マッスルタッグマッチ』や『忍者じゃじゃ丸くん』、衝撃のラストを迎える『ポートピア連続殺人事件』に日渡早紀先生が『ぼくの地球を守って』を描くにあたり着想を得た『スターラスター』、さらに『スペランカー』に『ボンバーマン』など数々の名作が登場しています。クリスマスプレゼントに何をねだるか、お年玉で何を買うのか迷った方も多いのではないでしょうか。

【画像】純粋な少年たちが「ウソ技」に泣かされたソフト(5枚)

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