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大人になって魅力に気付いた2次元のいい男 当時分からなくてごめん!

懐かしいアニメ作品やマンガを大人になって見ると、当時はノーマーク、あるいは嫌いだったキャラクターに、ときめくことはないでしょうか? 大人になると、人物評価のポイントも基準も変わるので、そんな心変わりも当然です。そんな、ファンが大人になってから評価が爆上がりした、懐かし作品の男性キャラをご紹介します。

「フラれ男子」こそ、大人にとっては魅力の宝庫!

池沢金之助(右)がパッケージに描かれたアニメ『イタズラなKiss』DVD5巻(BMG JAPAN Inc.)
池沢金之助(右)がパッケージに描かれたアニメ『イタズラなKiss』DVD5巻(BMG JAPAN Inc.)

 近年は子供の頃に見ていたアニメ作品を、動画配信サービスで見直す方も多いと思いますが、当時は憧れていたキャラクターに、「あれ!? この人って、こんなだった?」と、がっかりしたり、引いたりしたことはありませんか? その一方で、当時はノーマーク、あるいは嫌いだったキャラクターに、ときめくことはないでしょうか?

 甘口カレーを食べていた子供の頃と、辛口カレー好きになった大人の今では、キャラに胸がキュンとなるポイントも変わって当然です。この記事では、そんな、「大人になると評価が爆上がりする、懐かしいアニメ・マンガの男性キャラクター」をご紹介します。

●ジェローデル『ベルサイユのばら』

 名作『ベルサイユのばら』(著・池田理代子)は、子供の頃は男装の麗人・オスカルや、そのオスカルを支え、全身全霊をかけて愛するアンドレにときめいたものです。同作には他にも、やんちゃだけど男らしい衛兵隊のアランや、義賊「黒い騎士」の顔も持つ革命派のベルナールなど、魅力的な男性キャラクターがいました。

 そんななかで、視聴者・読者が大人になってから「評価が爆上がりした」という声をよく聞くのが、ジェロ様こと、ヴィクトール・クレマン・ド・ジェローデルです。ジェローデルは、オスカルが近衛隊隊長を務めていたときは、副官として従い、のちにオスカルに正式に結婚を申し込んだ、とても勇気のある男性。しかも、オスカルを初めて、「マドモアゼル」と呼んだ男性でもあります。家柄も剣の腕も申し分なく、優雅で気品も漂い、オスカルの無礼にも取り乱すことはなく、そればかりか彼女の心の奥底の哀しみにそっと寄り添う優しさを持つ一方で、あざやかにオスカルの唇を奪う大胆さ……。

 そんなジェローデルに対して、筆者も子供の頃は「アンドレを侮辱し、オスカルを奪おうとするキザでイヤなやつ!」としか思いませんでした。が、大人になって、ジェローデルの内なる熱さ、強さ、優雅さ、優しさに満ちた、いい男ぶりに気付いたのです。彼の将来性や経済力も、子供の頃には分からない魅力といえるでしょう。

 そして、何より大人になって初めて理解できるのが、彼の「引き際の美学」。愛する人への愛の証として、身を引くことを選んだジェローデルの後ろ姿のなんと美しく、尊いことでしょう。この「引き際の美学」こそが「大人になって、ジェロ様の魅力が分かった」と言う人が多い所以です。

●池沢金之助『イタズラなKiss』

 ひょんなことからひとつ屋根の下で暮らすことになった、ちょっとおバカな女子高生・入江琴子と天才でイケメンだけれど、性格に難ありな入江直樹の恋愛を描いた作品が『イタズラなKiss』(著・多田かおる)です。

 そんな同作に登場する「金ちゃん」こと池沢金之助は、琴子が大好きで何かとアピールしていますが、琴子には友達としてしか見てもらえない、かわいそうな男子でした。高校卒業後は、琴子と結婚したい一心で彼女の父親に弟子入りし、料理人を目指す一途な金之助ですが、子供の目にはどうしても、にぎやかし要員、ずっこけ要員にしか映らず、メインの直樹のツンデレな言動にキュンとしていた人が多かったはず。

 しかし、大人になったら、琴子に心底惚れて、それこそ人生を賭けて追う金之助が、けなげでかわいく見えていませんか? 金之助の「俺と結婚してくれへんか」というストレートな言葉も、ハートに刺さります。それはきっと、「追う恋」のドキドキ感だけでなく、「追われる恋」の安心感や幸福感を知ったからかも……。そして、最終的には、店をまかされるまでになるほどに努力家なところも、「評価爆上がり」のポイントです。

【画像】やっぱ好きになっちゃう? 人気だった「正統派」の方のイケメンたち(6枚)

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