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異常な火薬量だった『ダイナマン』放送40周年 モチーフが「野球」から「爆発」になった理由とは?

放送から今年で40年になる『ダイナマン』。カラフルな火薬の爆発で記憶に残る名場面をいくつも演出してきました。本来は「野球」がモチーフの戦隊だったのですが、それがどうして変わっていたのでしょうか?

最初のモチーフだった野球から一転、爆発に切り替わった経緯

野球ユニフォームの面影ある? 『科学戦隊ダイナマン』 (C)東映
野球ユニフォームの面影ある? 『科学戦隊ダイナマン』 (C)東映

 本日2月5日は1983年に「スーパー戦隊シリーズ」第7作目に当たる『科学戦隊ダイナマン』が放送された日。今年が40年目にあたります。それまでになかった作風の変化などで、シリーズの分岐点となった作品でした。

 本作は『野球戦隊』という仮タイトルからスタートしています。そのため決定されたデザインでも、野球のユニフォームとの共通点が多くなりました。ちなみにデザイン変更は撮影直前まで行われており、最初の撮影会では胸にチーム名がある、野球のユニフォームに近いものが公開されています。

 しかし、この野球モチーフには内部から不安視する声が多く、「爆発」「ダイナマイト」という新たなモチーフを加えて『科学戦隊ダイナマン』というタイトルが決定されました。

 一転して「爆発」「ダイナマイト」というモチーフが出てきたことを不思議に思う人もいるかもしれません。しかし考えてみれば、野球では「打線が爆発する」、「ダイナマイト打線」という言い回しがありますので、案外そういったところからの連想だった可能性があります。

 完全な余談ですが、ダイナマイト打線で知られるプロ野球チーム「阪神タイガース」のニューダイナマイト打線が誕生したのがこの数年後のこと。1985年4月にはランディ・バースさん、掛布雅之さん、岡田彰布さんの「バックスクリーン3連発」がありました。

 この爆発というモチーフが加わったことで本作の方向性は決まります。特撮ヒーロー番組では定番である爆発をメインに据えた作風でした。過去最高の火薬量を使った画面作りは「派手」の一言。色粉を使ったカラフルな爆発と相まって、インパクト絶大の画面作りに貢献しています。

 オープニング画像から爆発の連発で、当時のファンからは「爆発戦隊」、「火薬戦隊」とまで言われていました。この後も火薬を大量に使った作品はありましたが、本作を超える量を使用したことはないそうです。つまり、シリーズでもっとも火薬を使った作品は本作ということになるでしょう。

 ちなみに本来の「科学戦隊」の方は、ダイナマイトの発明によって化学が著しく進化したことからと思われます。そのためか、ダイナマンに変身する5人の若者は発明家のタマゴで、敵の「ジャシンカ帝国」の使う怪物は進化獣といったところに生かされたと考えられるでしょう。この科学と進化というキーワードは、最終回間際の決戦の時にクローズアップされています。

【画像】ピンクは今見てもカワイイ! 『科学戦隊ダイナマン』5人のヒーローを見る(7枚)

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