異常な火薬量だった『ダイナマン』放送40周年 モチーフが「野球」から「爆発」になった理由とは?
子供だけでなくアニメファンも夢中にさせた魅力とは?
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本作がそれまでのシリーズと一線を画するのはアニメ的な作風の導入です。これには本作からキャラクターデザインとなった出渕裕さんの起用が大きく影響しました。出渕さんの抜擢は、本作のかじ取り役である鈴木武幸プロデューサーによるもので、TVアニメ作品『闘将ダイモス』で一緒だったことがきっかけだったそうです。
アニメ作品で通称「ブチメカ」と呼ばれるやられ役を生み出してきた出渕さんのデザインは、それまでの特撮作品とは違ったアニメ的な線でした。そのため、対象年齢の子供たちの受けはもちろん、一度は特撮番組を卒業したアニメファンが戻ってくるきっかけになったとも言われています。
もちろんデザイン面だけでなく、作劇にもアニメ的な要素を加えていました。それがヒーローたちと同年代の敵役の登用です。それまでのシリーズでは悪役と言えば強面のベテランというイメージでしたが、本作ではメギド王子というアニメの美形キャラにあたるキャラを登場させました。
さらに王女キメラというメギドのライバル的存在も登場させています。このキメラの人気は高く、前述のような作品本来のターゲットとは違う高校生や大学生の話題になりました。こういった人気からか、以後のシリーズではベテラン俳優の悪役と同じくらい若手悪役が登用されるようになります。
もちろん、戦隊側のメンバーも高い人気を誇っていました。特に星川竜/ダイナブラックを演じた春田純一さんは前作『大戦隊ゴーグルファイブ』(1982年)での人気により続けてのレギュラー役で、本作でもふたたびブラック役を演じています。当時の人気は高く、特撮ファンなら誰もが知ってる人気俳優でした。
本作の紅一点である立花レイ/ダイナピンクを演じた萩原佐代子さんも本作の活躍で、ファンから高い人気を得ています。後年、『超新星フラッシュマン』(1986年)では一転して悪役のレー・ネフェル役を熱演、近年では『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』(2011年)でダイナマンの代表として、ふたたび立花レイ役を演じました。
しかし良いことばかりではなく、本作は急な時間短縮という思わぬトラブルに見舞われています。キー局であるテレビ朝日系列の番組編成上の都合で、30分番組だった枠が25分になりました。これは以降のシリーズも25分枠となり、『電磁戦隊メガレンジャー』(1997年)で日曜朝に時間枠が変更されるまで続きます。
この時間短縮により予告編を短くする、ダイナロボ合体シーンをマルチ画面にするなどのバンクシーンの簡略化といった方法で対処していきました。こういった形が結果的にテンポのいい画面作りにつながり、以降のシリーズに渡って引き継がれることになります。
オモチャ的にも好調だったシリーズでした。意外なことですが、実は戦隊シリーズで銃を持つようになったのは本作からです。もちろん、この銃になるダイナロッドはオモチャとして商品化されていました。もちろんメインアイテムだったダイナロボも、前作を上回る好調なセールスを記録しています。
本作は同時期に放送された特撮番組『宇宙刑事シャリバン』とともに幼児層だけでなく、ハイティーンの注目を集める作品となりました。その結果、戦隊シリーズが今日までつながる要因のひとつとなったと思います。
(加々美利治)





