「ゾイド」誕生から40年 アニメとともに息を吹き返してきた不死鳥の歴史
1983年にタカラトミー(当時:トミー)が「ZOIDS」シリーズを始めてから、今年でちょうど40周年を迎えます。動物や恐竜をモチーフにし、ゼンマイやモーターで稼働するギミックを備えた「ZOIDS」は子供たちの心を捕らえ、数度のリスタートを行ないながらも今なお高い人気を誇るコンテンツとして長く愛され続けています。
「動くギミック」と「SFの世界観」が子供たちを魅了
1983年にタカラトミー(当時:トミー)から最初のZOIDS(ゾイド)である「ガリウス」が発売されてから、今年2023年でちょうど40周年にあたります。動物や恐竜をモチーフにしゼンマイやモーターで動かすギミックを備えたZOIDSは子供たちの心を瞬く間にとらえ、数度のリスタートを挟みながらも、今なお愛されるコンテンツとして親しまれ続けています。
筆者が最初にZOIDSを見かけたのは、当時はたくさん存在していた町のおもちゃ屋さんでした。大好きな恐竜をモチーフにしたメカが動き回る光景を見て、とても興味を引かれたのをよく覚えています。当時としてはとても大きく感じる4本足のモデルで、首を大きく縦に振っていた記憶があるので、おそらくは「ビガザウロ」だったのでしょう。
さて、そんなZOIDSですが、アメリカで発売された3体の名前すらついていないロボットが全ての始まりでした。当初は「メカボニカ」という名前をつけて売り始めましたが、残念ながら人気は振るいませんでした。
しかしここで転機が訪れます。1982年にトミー社内で開催されたアイデアコンテストに「メカボニカ」を軸としてSF的な世界観をつけた企画を提出したところ一等賞を取り、二階堂輝夫氏と藤野凡平氏を加えた3人のチームで『メカ生体 ゾイド』として新たなスタートを切ることになったのです。
新たなモデルを作る時間もなく、当初は既存モデルの改造型が中心となりましたが、スティラコサウルスをモチーフとした「レッドホーン」を皮切りにオリジナルモデルの製作が始まり、1984年には大人気モデルとなる「ゴジュラス」が登場。ゾイドの躍進に大きく貢献しました。
また、当時存在していた宇宙への憧れを巧みに刺激する設定も魅力的なものでした。当初は宇宙の彼方「ゾイドゾーン」の金属生命体として、惑星間で戦うというストーリーが示され、その後ブラッシュアップされてヘリック共和国とゼネバス帝国が戦う「ゾイドバトルストーリー」が登場し、今なお続く『ZOIDS』シリーズの根幹が確立していったのです。