繰り返し再放送された『花の子ルンルン』 なぜか男の子たちが集まって見ていた思い出
1979年2月9日は、TVアニメ『花の子ルンルン』がスタートした日です。花の精の血を引く「花の子」であるルンルン・フラワーが「七色の花」を探して旅をする物語で、旅のなかで出会った人びとの触れ合いや、旅を通して成長していくルンルンの姿が描かれました。
OPの堀江美都子さんの歌声が印象的

TVアニメ『花の子ルンルン』は1979年2月9日にスタートし、翌1980年の2月8日までの間に全50話が放送されました。もちろん本放送をご覧になった方もいらっしゃるでしょうが、1980年代は朝や夕方にアニメの再放送が盛んに行われていた時代です。『ルンルン』は『キャンディ・キャンディ』や『魔法使いサリー(初代)』『魔女っ娘メグちゃん』などと並んでしばしば再放送が行われていた作品なので、繰り返し見た方もかなり多いのではないでしょうか。
『花の子ルンルン』のことを思い出すとき、真っ先に脳裏に浮かぶのが堀江美都子氏の歌うオープニングテーマです。作曲を手掛けたのは2021年に惜しくも亡くった小林亜星氏。氏が生み出した心地よいリズムのメロディと共につむがれる堀江氏の優しい歌声は、決して忘れられるものではありません。小林氏はエンディングテーマの「女の子って」では猪股裕子さんと共にヴォーカルも担当していますが、実はこの曲が初めて歌ったアニソンとなります。
キャラクターデザインは後に『聖闘士星矢』を手掛けた荒木伸吾氏と姫野美智氏のコンビが担当しており、当時はまったく意識していませんでしたが改めて見てみると、確かにおふたりのデザインであることが分かります。
さて、『花の子ルンルン』のメインストーリーですが、ある日、花屋さんを営む祖父母と共に暮らす少女ルンルンの元に、人の言葉を話す白猫キャトーと犬のヌーボが現れたところから始まります。かつての地球では人間と花の精が仲良く暮らしていましたが、いつしか人間は自然を顧みなくなってしまいました。そこで花の精は地球を離れ、別の世界の星・フラワーヌ星に自分たちの国を作り上げていたのです。しかし一部の花の精は地球に残り、人間との間に血を残し続けてきました。そう、ルンルンこそが花の精の子孫である「花の子」だったのです。