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マンガ家たちが岩手の魅力を描く「コミックいわて」第8弾が発売 復興と歩むその未来は

岩手県ゆかりの漫画家による描き下ろし作品を集めた「コミックいわて」の第8弾が3月20日に発売されます。東日本大震災の直前に創刊し、復興のシンボルとしての役割も担う同誌の歩みや、活動に込められた思い、今後の展望について聞きました。

 岩手県は、「コミックいわて」の最新シリーズ「コミックいわて∞(エイト)」を、2019年3月20日(水)に発売します。

「コミックいわて」は、岩手ゆかりのマンガ家が、それぞれの視点から岩手の魅力を伝える描き下ろし作品を提供するコミックスシリーズです。作家陣には、池野恋や吉田戦車、こうの史代など著名なマンガ家が多数名を連ね、達増拓也岩手県知事が責任編集を務めることでも注目を集めています。

3月20日(水)に発売される「コミックいわて∞(エイト)」 ©️2005TOMYTEC/イラスト:MATSUDA98/岩手県・銀杏社
3月20日(水)に発売される「コミックいわて∞(エイト)」 ©️2005TOMYTEC/イラスト:MATSUDA98/岩手県・銀杏社

 2011年1月、観光振興への期待を受けて第1弾コミックスが全国発売されましたが、その2か月後に東日本大震災が発生。はからずも、復興支援の役割も担うことになりました。

 東日本大震災から8年。「コミックいわて」事業を担当する岩手県文化スポーツ部文化振興課の村上郁子さんに「マンガ×震災復興」への思いや、今後の展望について話を聞きました。

続編が決まるも、震災のため休止に

――そもそも「コミックいわて」発足の経緯とは、どのようなものだったのでしょうか。

『ときめきトゥナイト』の池野恋先生、『ポケットモンスター』の穴久保幸作先生、『伝染るんです。』の吉田戦車先生など、岩手県は多くのマンガ家を輩出しています。『ゴルゴ13』のさいとう・たかを先生のように、ご出身ではありませんが、現在岩手県在住の方もいらっしゃいます。

2009年には、岩手県内の美術館で、本県ゆかりの53名のマンガ家の作品を展示する「マンガ百花繚乱-いわての漫画家50の表現-展」が開催され、通常の2倍の来場者を記録するなど、話題となりました。

「全員の作品を1冊の本にまとめて全国で販売したらどんな面白いものができるんだろう?」という達増知事の発案がきっかけとなり、県庁内にプロジェクトチームが発足しました。

 地方自治体がマンガを発行するという全国でも例を見ない取り組みのため、コミックス制作に際しては、出版社やマンガ家の皆さんに助けていただきました。2011年1月に発売した「コミックいわて」第1弾は、おかげさまでたくさんの方々から好評をいただき、当初予定していた1万部を大きく上回る、計3万6,000部を発行しました。

――しかし、その2か月後に東日本大震災が発生します。この出来事は「コミックいわて」のプロジェクトにどのような影響を与えたのでしょうか。

 第1弾が好評だったため、続編の発行についても、早い段階で検討を始めていました。しかし、その矢先の3月11日、東日本大震災が発生し、県を挙げて震災対応に取り組むため、続編の発行に向けた作業は中止となりました。

【画像】こうの史代さんも寄稿、「コミックいわて」収録作品を見る

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