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今ミニ四駆がアツい!? 大人が本気になる「コンデレ」 背景にコミュニティの魅力も

今や誰もが知るミニ四駆。最近では、スピードではなく車体のデザインのセンスを競う「コンデレ」というイベントもファンの間で話題になっています。背景には、大人世代をとりこにする、新しいミニ四駆ブームが起こっているのです。

1980年代から愛される「ミニ四駆」

黄色いボディが目を引く「サバンナレオ」 2007年12月8日発売(画像:株式会社タミヤ)
黄色いボディが目を引く「サバンナレオ」 2007年12月8日発売(画像:株式会社タミヤ)

 1982年に最初のキットが発売されてから、およそ30年以上たった今でも大人・子供問わず愛され続けるミニ四駆。最初のキットが発売された1982年代から現在まで、マンガ連載や大会の開催をきっかけにブームを繰り返しています。

 ミニ四駆は、株式会社タミヤが発売するプラモデルです。単3電池を動力として走行する自動車模型で、1980年代のはじめに当時のタミヤ社長、田宮俊作さんが「もっと子供たちが簡単に作れる製品を作りたい」をコンセプトに開発しました。組み立てに接着剤がいらないシンプルな「スナップキット」構造を採用し、小学生でも気軽に買える低価格を実現するため、細かいコスト調整がされています。

 マンガ作品『ダッシュ!四駆郎』(徳田ザウルス/小学館)のアニメ版が放送された1989年から翌1990年にかけてを第1次ミニ四駆ブーム、1994年6月に「コロコロコミック」で連載が始まった『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』(こしたてつひろ/小学館)が火付け役となり、全国的に盛り上がりを見せたこの時期が第2次ミニ四駆ブームとされています。以降、大規模な大会が開催されるなど、その人気は今でも衰えません。

 上記のブームの際に子供時代を過ごし、現在は大人へと成長した人たちの間で、2016年前後から第3次ミニ四駆ブームが起きています。第1次ブームを象徴する『ダッシュ!四駆郎』の新作『ハイパーダッシュ!四駆郎』(武井宏之/小学館)が2015年から連載開始し、同じく『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の続編『爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!!』(こしたてつひろ/小学館)も2014年に「コロコロアニキ」で連載がはじまりました。

『爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!! 1』(小学館)
『爆走兄弟レッツ&ゴー!! Return Racers!! 1』(小学館)

 また、JR新橋駅烏森口すぐにタミヤのオフィシャルショップ「タミヤプラモデルファクトリー新橋」がオープンしました。同店舗では、常設のミニ四駆のサーキットコースが設置され、大会やワークショップといったイベントを頻繁に行っており、ミニ四駆の人気を後押ししています。

幅広い世代がミニ四駆に新たな価値を見出す

『タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆 超速コンデレ大図鑑』(学研ムック)
『タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆 超速コンデレ大図鑑』(学研ムック)

 最近ではレース以外にも、マシンの外見の美しさやユニークさを競う「ミニ四駆コンデレまつり」が大きな盛り上がりを見せています。SNSに自身のカスタマイズしたミニ四駆を掲載するなど、ファンたちはミニ四駆にさまざまな楽しみ方を見出しています。

 レース大会にあわせて催される同イベントは、純粋にミニ四駆のかっこよさを追究した作品のほか、「和」をテーマにした和柄塗装のものや食品サンプルをデザインに取り入れた作品、魅力的なミニ四駆の数々が並びます。2016年には、コンデレまつりに登場した作品をまとめた書籍『タミヤ公式ガイドブック ミニ四駆 超速コンデレ図鑑』(学研ムック)を発売するなど、ファンにはおなじみの企画です。

 いずれも画期的な発想と、それを実現する巧みな技術によって生み出されたものです。スピードを競うことはもちろん、こうした多様な楽しみ方ができることも、ミニ四駆が今でも多くのファンから支持されている理由といえますが、そうした熱狂の根底には、世界に1台しかない“自分だけのマシン”を持つことができるという喜びがあります。”スピード”や”かっこよさ”を磨き、手をかければかけるほどマシンはオリジナリティを増していきます。その喜びは、子供も大人も時代も関係ない普遍的なものでしょう。

 また、ミニ四駆を楽しむための“場”が整っていることも人気を支えています。タミヤが主催する大会「ジャパンカップ」をはじめ、各地の玩具店やショッピングモールなどでミニ四駆のコースが設置されています。ファンが集まって顔を突き合わせ、実際にミニ四駆を動かす機会が豊富に用意されているからこそ、ミニ四駆を盛り立てるファンの動きも活発になります。そうしたコミュニティが、人気が長く続く秘訣のひとつといえます。

 速さや見た目などといったさまざまな切り口で、新たな楽しみ方が提示され続けるミニ四駆。子供のころに遊んだものが、大人になった後も夢中にさせてくれて、さらに次の世代にも愛され続ける…というように、ミニ四駆は今なお人と玩具、人と人をつなげる魅力を放っています。

(マグミクス編集部)

【画像】ファン待望の「ミニ四駆アプリ(仮)」開発中プレイ画面

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